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第596回 精力旺盛なアメリカウズラシギ

アメリカウズラシギ(体長約22㌢)

   何か変わった野鳥はいないか、なるべくならこの日本にもいるかもしくは渡ってくるとかの野鳥を探していたら、今回のアメリカウズラシギを発見しました。アメリカと冠名があるようにアメリカに生息するシギの仲間ということはわかりました。この①の写真を撮る見る限りでは、なんら日本にもいたり、立ち寄ったりするシギの仲間とそう違いはないと思っていましたが…

②https://www.afpbb.com/articles/-/3113600?cx_amp=all&act=allより引用の鳩のような姿で飛翔するアメリカウズラシギ

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   ②の写真でもお分かりいただけると思いますが、アメリカウズラシギは飛翔する姿がハトによく似ています。だから紹介文には「ハトと比べると体長約21㌢体重約100g」と記載されていました。なるほど飛んでいる姿を見ると、鳩胸を突き出して飛行しています。私はシギ類が飛んでいる姿形を注視したことがないので、このアメリカウズラシギの飛行姿が種特有かどうか判りません。

③日本のウズラシギ(体長約21㌢)

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   ウズラシギに比べ、胸と腹の境の斑紋が明瞭と記載されていますが、①と③の写真を比べても、身体の大きさも似てるのでわかりません。日本では数少ない旅鳥として、ごく少数が渡来し、幼鳥の秋の記録が多いとあります。アメリカウズラシギの凄いのは、できる限り多くの個体と交尾をする目的で、約1か月間の繁殖期に最大一万三千㌔を移動し、最高12羽の相手のメスと繁殖しました。

④一夫多妻十一羽とつがいを持ったセッカ(体長約12㌢)

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   今まで、精力旺盛な野鳥を調べましたら、以前に語りましたウグイスがいました。方々につがい関係を作って、その相手によっての営巣の形も様々で、さすがは三鳴鳥の一つと思いきや、もっと凄い御仁がいらして、それはオオヨシキリなんかと並んで、大きな声でさえずるセッカです。ある調査では1羽のオスが第2位で、11羽のメスとつがいになり、そのオスは18個の巣を作りました。

⑤一妻多夫のタマシギ(左がメス体長約26㌢、右がオス体長約22㌢)

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   何も繁殖に貪欲なこの⑤のタマシギは野鳥の中でも変わった性質を持っています。なんとほかの殆どの野鳥はオスの方が派手な色合いで、しかも体長も大きいというのが普通です。でもこのタマシギだけは雌雄逆転です。つがいのメスはただ単に卵を産むだけで、後の抱卵、育児はすべてオスの役目。イクメンパパの代表格。なのにメスはいくつかのオスとつがいを持つ多妻一夫です。


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