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第919回 いろんな托卵の形式

①https://blog.goo.ne.jp/kenharu_2006/e/f8e98c5639267e55562862fe3332f2deより引用のノビタキカッコウの喧嘩

   前回の第909回の鳥の刷り込みの語りでも、カッコウホトトギスなどが行う托卵が要所に出てきました。人が思えばこんな身勝手な話は無く、なぜ托卵する野鳥たちが自分たちで、産んだ卵を自分たちで育てたらいいのに、なぜなんの関係もない他の野鳥が抱卵している巣の親鳥の留守を見計らい、その後仮親となる鳥の卵を巣から排除して、自分の卵を産みつけ、その後仮宿でいち早く孵った托卵のヒナも産まれてすぐに、仮親の産んだ卵を背中の窪みに乗せて巣から排除します。

②http://rakudocm158t.blog.jp/archives/1019247837.htmlより引用の仮親のヒナを叩き出すカッコウのヒナ

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   ①の写真は托卵しようと試みたノビタキの巣に実行直前に、親鳥が帰ってこられ、争いとなった一場面をとても迫力満点に捉えた写真です。ノビタキ約13㌢が怒髪天の如く約35㌢の自分の三倍近く大きなカッコウとやりあうのです。写真のカッコウの眼の真開いた様子を見ても、こんな小さなノビタキに押しせまらて、切迫している様子が見て取れます。そして②の写真は托卵先の巣で孵ったカッコウのヒナの仮親の産んだ卵を背中に乗せて、巣から排除している信じられない場面です。

③https://www.ffpri.affrc.go.jp/fsm/research/pubs/joho/past/52.htmlより引用の托卵する四種のイラスト

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   日本では③のイラストのように、カッコウツツドリジュウイチホトトギスの四種が托卵する野鳥として有名です。托卵の野鳥には種類があるみたいです。この四種は真性托卵と言って、自分では全く子育てをしない種です。鳥の胸腹部には断熱効果の高い羽毛が生えていて、体温を効率よく卵に伝えられないため、産卵直前から胸腹部の皮膚に生えている綿羽が抜け、裸の皮膚が肥大化し、血管が分枝しながら発達します。抱卵斑の温度は39度。卵の適温34度とされています。

④https://ganref.jp/m/keiphoto/portfolios/photo_detail/2418834より引用のカッコウの求愛左下がオス、右上がメス)

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   しかしカッコウは、ほとんどの鳥があるはずの抱卵斑がなく、体温が一定性がなく29〜34度とされています。これでは自分で抱卵して卵を孵化することが出来ないのです。④はオスのカッコウから求愛を受けたメスがそれを受け付けた写真です。そのカッコウはどうやって求愛するのかと言いますと、私は当初はカッコウは大好きな毛虫なんかを求愛給餌するのかと思いきや、なんと巣作り用として、小枝をクチバシで咥えて、求愛するといいます。遠い昔は巣作りをしていたらしいです。

⑤https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12213290212より引用のズグロガモの托卵

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   托卵にはカッコウたちのように、真性托卵と言って、自分では全く子育てをしないタイプと条件的托卵は他の鳥に托卵もするけど自分でも育てるズグロガモなどのタイプ。また種内托卵は同じ種内で行われる托卵で、未熟なメスの育児を助ける意味で、ムクドリのようなタイプ。またテンニンチョウは托卵先のヒナと一緒に育ちます。またズグロガモは⑤の写真のようにミミズクの巣である祠で孵化したら、1〜2日で巣を離れ、その後は一羽で生活し、仲間を見つけてその後は育ちます。

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