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第1292回 鳥のオスとメスの事情 ⑴

①-1.https://rcreation.jp/stockphoto/de760より引用のオシドリ(左がメス、右がオス体長約45㌢)の鴛鴦夫婦?

   ①-1.の写真はオシドリのつがいです。そして人間のオシドリに対する評価は鳥好きの人でなくとも存じているだろうと思う「鴛鴦夫婦」。オシドリの漢字表記の「鴛鴦」の『鴛』はオスを現し、『鴦』はメスを表します。このオシドリの他に雌雄を名前で表すのはカワセミで、漢字表記の「翡翠」の『翡』はオス『翠』はやはりメスを表します。オスのオシドリは派手な色合いて、メスは控えめな地味な姿。人が思う「鴛鴦夫婦」です。しかしオスは子育てせず、次の相手を探します。

①-2.https://www.google.co.jp/amp/s/tenki.jp/amp/suppl/usagida/2016/03/13/10751.htmlより引用のツバメの子育て(左がメス、右がオス共に体長約17㌢)

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   世間では結婚式の新郎新婦の手本となるべくのオシドリは実は「鴛鴦夫婦」ではなく「一夫多妻」の浮気ものであったのに対して、①-2.の写真のツバメの一家は「一夫一妻」の代表的な野鳥です。その証拠に私たちの本当に身近な民家の軒先に営巣して、つがいが揃って繁殖をすることがわかります。しかし、夏鳥として生まれ故郷の日本にまず前年のつがいのオスが帰ってきて、メスを待ちますが、戻ってこない場合は、つがい関係を解消され、またつがい相手を探すことになります。

①-3.http://www.forest-akita.jp/data/bird/17-suzume/suzume.htmlより引用のスズメ(体長約15㌢)の集団生活

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   ①-3.の写真はツバメに負けず劣らず人の棲む民家の近くに営巣して、このように大多数で集まることは近年減ってきましたが、集団生活を好むスズメです。ツバメと同じく一夫一妻の代表的な野鳥です。スズメは人の棲む地域にしか生息しませんし。また繁殖は複数のつがいが集まるところにしか営巣しません。まるでスズメツバメも人間の生き方ににています。スズメの集団生活する繁殖に似た野鳥にはムクドリがいます。古き良き時代の長屋的な生活です。浮気は確認されません。

①-4.https://miao10.exblog.jp/iv/view/?i=201005%2F19%2F97%2Fb0175397_18185327.jpgより引用のイソヒヨドリの子育て(左がオス、右がメス共に体長約25㌢)

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   ツバメスズメは雌雄同色の野鳥です。他にも身近に生息する野鳥はドバトキジバトの鳩、ハシブトガラスハシボソガラスのカラス、セグロセキレイハクセキレイのセキレイなどがいます。これらは「一夫一妻」の典型的な野鳥たちです。それでは性的二型の①-4.のイソヒヨドリはどうなのでしょうか。派手な青い色のオスに対し、メスは目立たない地味な色合い。イソヒヨドリは雌雄さえずり一年中縄張りを守り、渡りをせずにお互いの絆を深め、写真の様に雌雄で子育てします。

①-5.つがいのキジバト(左がオス、右がメス共に体長約33㌢)

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   私たちの身近な野鳥では雌雄同色が多いのは今まで種類を上げて紹介させていただいているから、お分かりだと思います。性的二型は身近な野鳥ではイソヒヨドリだけど思います。数多くの雌雄同色の中でも①-5.の写真のキジバトは異例だと思います。同じ仲間のドバトは集団性が強くて、人から餌を貰うべく人の集まる所に集まりますが、キジバトはつがい単位の行動が主です。また営巣は簡単すぎ、繁殖期は一年中という長さもあり、子育てに失敗すると人間でいう離婚率は高いです。













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