見出し画像

第761回 野鳥ののど自慢 ⑴

①Twitterより引用のイラスト

   鳥類は鳴管という鳥の発声器官で、気管支の左右にあります。したがって、鳥類では音源が二つ有り、鳥によっては二つ別々に振動させ、振動数の異なる独立した音を同時に出せるので、一羽で二重奏を歌えます。スズメの仲間で特に発達し、左右の気管支がつながる部分には鳴管鼓室と呼ばれ、内部で音を反響させられる部位があります。
膜に伝えられる空気圧の活動力はほぼ全て音声に変換され。哺乳類はわずか三%です。声を出す鳴管筋はメスよりオスが大きいからさえずります。

②https://jp.123rf.com/photo_7420071_鳥のさえずり、ワイヤ上のカップルの漫画イラスト.htmlより引用の野鳥の声のイラスト

画像1

   鳴管のない鳥もいます。走鳥類、コウノトリ類、トキ類、コンドル類、カツオドリ類、ペリカン類です。その鳴き声は地鳴きとさえずりにわかれ、call(コール)は一年中、雌雄若幼鳥共に警戒、個体間の情報伝達の役割で、またsong(ソング)は
繁殖期に主にオスが縄張り宣言のためにおこないます。また浅い息をすることによって、呼吸とさえずりを同時に行うことで長いさえずりとなります。音のトーンとピッチは、内・外唇の微妙な張り具合と振動によって決まります。

③https://jp.lovepik.com/image-400951337/love-filled-birds-singing-love-songs.htmlより引用のイラスト

画像2

   野鳥のジョイソング(浮かれ歌)とは、ホオジロなどは10~11月ごろにさえずることがあります。
小春日和に浮かれ歌と軽く考えられていましたが、翌春の縄張り確保とつがい相手の確保のための大切な行為です。雪の少ない地域では、繁殖期が終了してもホオジロのつがいは、同じ縄張に残り行動を共にします。継続して棲み続ける個体だけが秋にもさえずります。またラブソングとはオスがメスに対して行う愛の歌で、その前の縄張宣言の歌がテリトリーソングです。念のため。

④https://www.istockphoto.com/jp/ベクター/鳥の歌-gm518698316-90178723より引用のイラスト

画像3

   メスのさえずりの意味は1.つがいの絆を強める  2.ライバルのメスに対する威嚇の二つです。メスがさえずる種はフクロウアオバズクコジュケイタマシギモズヤイロチョウカヤクグリイワヒバリカワガラスミソサザイイソヒヨドリマミジロコルリオオルリコマドリサンコウチョウイカルウソの十八種で、雌雄ともにさえずる鳥は、一年中縄張りを守り、渡りをせず、深い森に棲む一夫一妻制の種が多く、一般にはつがいの絆を守るための行為です。

⑤https://www.istockphoto.com/jp/ベクター/歌デュエット-gm457717545-15281070より引用のイラスト

画像4

   デュエットする野鳥は熱帯雨林や深い森に生息する鳥がよく行ないます。木々に視界を阻まれ、姿を目で捉えるにくい相手とのコミュニケーションに、鳴き声が役に立ちます。縄張り内に他のペアが侵入して来たとき、デュエットの声が大きくなります。縄張り防衛には有効です。多重音声現象はワキアカトウヒチョウで、同時に全く異質な音を二つ以上出すことができます。これは左右の鳴管や鳴管の各部を別々に振動させて発声していると考えられます。色んな鳴き声があります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?