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第739回 本当の夜行性の野鳥

①http://www.bird-research.jp/1_katsudo/yakosei/index.htmlより引用の夜行性の野鳥

 夜行性の野鳥といえば、あまり野鳥のことを知らない方でも、その野鳥は『フクロウ』と答えます。ここでいう『フクロウ』は総称のことです。実は『フクロウ』という括りにはまた二つに分かれて俗に言う耳の形をした角羽がない「フクロウ」と、ある「ミミズク」に分かれます。そしてその種はフクロウシマフクロウアオバズクコノハズクオオコノハズクコミミズクトラフズクの七種と他の野鳥も夜行性がいます。

②https://fireside-essay.jp/miyazaki/bird/fukurou/29.htmlより引用の夜行性の野鳥で一番人気のフクロウ(体長約50㌢)

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 夜行性の野鳥はというと誰もがフクロウと答えると思います。フクロウの漢字表記は二つありまして1.「梟」2.「鴞」。1.はいつも木に止まっている鳥としているみたいな象形文字です。2.はフクロウトキの二つの表記はややこしいです。フクロウは木の枝で待ち伏せて音もなく飛び、獲物に飛び掛かることから「森の忍者」と称されます。フクロウの消音風切羽は有名で500型新幹線のパンタグラフにもその構造を利用されるほど、夜の狩りをするフクロウはサイレンサーと言えます。

③http://pappin.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/a-brown-hawk-ow.htmlより引用の身近な夜行性のアオバズク(体長約29㌢)

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 『フクロウ』の仲間の「ミミズク」のアオバズクは私にとっては、身近な夜行性の野鳥です。その時期はゴールデンウィークが始まるか始まらないかの初夏のころに、夕方くらいから「ホー、ホー」と鳴き始めます。これを合図に夏がきたって思います。同じ頃にホトトギスも渡ってきて、初鳴きし、六月に入ると夜通し鳴き続けます。しかし、ホトトギスの初鳴きは鳴き声が小さいので、否が応でもアオバズクの求愛のさえずりが、繁殖相手が見つかるまで鳴き続けます。

④http://ada-kitakyu.com/bird/yotaka.htmlより引用のヨタカ(体長約29㌢)

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 その決して夜行性ではない、ホトトギスが夜鳴きを始める頃の六月に、④の写真のヨタカが現れ「キョッキョ、キョッキョ」とこれも夜通中に鳴き続けます。私の住んでいるマンションの真裏には、一級河川も流れて、ちょっとした大きな樹木の集まりがあり、いろんな野鳥がやってきます。コジュケイも「チョットコイ」と鳴き寄せてくれますし、その鶏がウズラのような姿は観察できましたが、このヨタカだけは見たことはありません。ヨタカは漢字表記で「夜鷹」ピッタリです。

⑤http://kurome.asablo.jp/blog/2013/10/10/7005285より引用の夜に採餌するゴイサギ(体長約58㌢)

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 ゴイサギといえば、なぜそのような伝説が生まれたのか、醍醐天皇が野鳥なのに、家来に捕獲を命じたところ神妙に捕まった潔さが気にいられ、『五位の位』を授かりゴイサギと命名されたとのこと。しかしこのゴイサギは、夜行性であるために、多分アオサギと立ち代わりだと思いますが、夜中にベランダ向こうの一級河川の上から、大きな声で「グワッ、グワッ」とびっくりさせられます。アオサギの方がうるさいですが、アオサギは時々であり、ゴイサギは夜行性で毎晩鳴きます。

⑥http://www.birdlover.jp/modules/d3blog/index.php?cid=196より引用の夜に菱の身を捕食するオオヒシクイ(体長約84㌢)

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 オオヒシクイは、冬鳥として渡来しますが、局地的で、東北地方以北では旅鳥で、湖沼、池、水田、湿地などに生息します。同じ仲間のヒシクイは夜間は大きな水場の中央に集まり休みますが、このオオヒシクイはカモの仲間の夜行性で、その名を漢字表記「大菱喰」のように、菱の実を食べます。その他に食性は植物食で、草、茎、根、果実、種子などを食べます。その菱の実は実の尖ったトゲを口の中で転がして取り食べると言います。朝方に餌場から舞い戻り、日中に休みます。


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