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第781回 それでもカワセミ(14回目)

①http://iam-publicidad.org/article/青い鳥カワセミの高画質な画像まとめより引用のカワセミのつがい(体長約21㌢、左がメス、右がオス)

   私のハンドルネームにもなっていますカワセミ。翆野大地の『翆』がカワセミです。また別の読みで『みどり』とも。もうひとつのカワセミに『翠』があります。この二文字に『翡』を合わせて①の写真のようなつがいの『翡翠、翡翆(共にカワセミ)』になります。このように大昔から有名な野鳥でしたので、漢字表記も上の五つつの他「魚狗」「魚虎」「川蟬」「鷸(シギとも)」また古くはソニドリ「翠鳥」「鴗」と呼ばれることもあります。鮮やかな水色の身体の青い宝石です。

②-1.http://sakaguchi.cocolog-nifty.com/birdiemossei/2013/06/post-cbf2.htmlより引用のカワセミの仲間のアカショウビン(体長約27㌢、左がメス、右がオス)

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②-2.ヤマセミのつがい(体長約38㌢、左がメス、右がオス)

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   カワセミブッポウソウの仲間で、カワセミが別名「清流の宝石」なら、ブッポウソウは「森林の宝石」です。その流れを汲んで、②-1.の写真の「火の鳥」アカショウビンと③の写真の「山のカワセミ」ヤマセミアカショウビンはオレンジ系赤色で、この種以外はホバリングをして、水中の獲物にダイブします。また雌雄の違いは色の濃さです。ヤマショウビンはこの三種の中では最大です。水深60㌢もダイブできます。また雌雄の差はメスは首や胸が錆び色を帯びています。 

カワセミのまわる首

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   今回はカワセミの身体の構造も語ってみます。私がまず驚いたのはカワセミの首の回転角度です。なんと320°回るといいます。これは「フクロウ」並みの回転角度です。そして趾(あしゆび)が三本しかなく、しかも前趾二本が癒着していて、実質的には二本の趾で木の枝にもとまっているのです。 その脚は短く、趾の基部が癒合しています。巣穴を掘るときに趾が離れると掘りにくいが、癒合していれば掘りやすいからです。クチバシはオスの成鳥は上下黒、メスの成鳥は下が赤。

④https://tsu-shiga.at.webry.info/201808/article_3.htmlより引用のカワセミの子育て(左がオス親、右が幼鳥)

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   2~3月に繁殖期に入り、冬の間単独で守っていたメスの縄張にオスが侵入し、求愛行動をしてつがいになり子育てをします。営巣の候補地はオスが探して、営巣、抱卵は雌雄で行います。昼はオスが長く、夜はメスのみです。孵化直後のヒナには8㍉位の小魚を与え、餌をもらったヒナは尻を巣の入り口に向けて水溶性の糞を噴き出します。孵化後、約二十三日で巣立ちしますが、巣立った後も④の写真のように親鳥に給餌されます。親鳥は好条件なら二回繁殖し、若鳥がヘルプします。

⑤https://www.pinterest.co.kr/pin/329466528963312744/より引用のカワセミの名前

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   カワセミの別名は古名の「ソニ」で、それが「ゾビ」に変化し、それが転じて「セミ」になったという説や、川に居る背が美しい鳥で「川背美」さらには幼鳥が巣穴の中で鳴く声はセミのような鳴き声だからカワセミなど、様々な説があります。①のようにカワセミを表す漢字は多々ありますが、その中の川蝉はセミとは関係がなく「カワセミ」の音を当てた漢字です。「魚狗」「魚虎」の名前はカワセミが魚を獲る様子なのです。

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