第2060回 日本の鳥ではない鳥
①https://laurier.excite.co.jp/i/spibre_110980より引用の日本の鳥たちのイラスト
①のタイトルイラストに載っています鳥たちは全種とも渡りを致さない留鳥ばかりで、上の左からメジロ、シジュウカラ、シマエナガ、ウグイス、下の段に移って左から、ムクドリ、ヒヨドリ、ツグミにモズと、おそらく皆さんもご存知の鳥ばかりです。ぱっと見渡しましたら、全国的にどこにでも見ることができる鳥たちばかりだと思いますが、しかしこの中で全国的ではない鳥が一種います。本来なら、左上から三番目にはエナガが入るべきですが、北海道にしか生息しないシマエナガが、なぜかこの全八種に混じっているのです。こんな風に、日本に紛れ込む迷鳥が意外といます。
②-1.https://blog.goo.ne.jp/meziro12/e/b186673f1f81bb877343e933c9d56d19より引用のノハラツグミ(体長約26㌢)
②-2.https://www.birdfan.net/2021/06/11/82602/より引用のツグミ(体長約24㌢)
②-1.の写真のノハラツグミを除き一見致しますと、やはり『ツグミ』と名が入っていますだけに、この佇む姿勢をご覧頂いても良く似ている仲間なんだなあと思います。②-2.の写真は日本には冬鳥としてやって来ます本来、私たちがよく見るツグミです。この鳥は本来なら北部ヨーロッパからシベリア中西部、バイカル湖付近で繁殖し、冬期はヨーロッパ中南部、トルコからイラン方面に渡り越冬します。ロシア西部からドイツ北部では、留鳥として生息しています。日本ではまれな迷鳥で、1960年に当初は長野県で観察され、その後北海道、埼玉県、神奈川県で数回に及びます。
③-1.https://torinozukan.net/sp/iesuzume.phpより引用のイエスズメ(体長約16㌢)
③-2.https://ebird.org/species/x00754?siteLanguage=jaより引用のイエスズメとスズメの雑種(体長約15〜16㌢?)
③-1.の写真はよく見ないとスズメとは違うとわからないイエスズメです。スズメにある喉元の黒斑が、ニュウナイスズメ同様にありません。ニュウナイスズメは日本に住む鳥ですが、イエスズメは南極を除く全大陸に分布する汎存種で、世界一分布域の広い鳥類です。ユーラシアは分布の中心であり、温帯域のヨーロッパ、中央アジアを中心として、インド、中東、東南アジアといった熱帯域、寒帯域のシベリアと、全域に分布します。ただし東アジアは分布の空白域です。そんなイエスズメは日本では、1990年以降に、北海道の礼文島、利尻島、天売島、積丹半島の積丹町などで観察されたことがあるようです。利尻島および積丹半島においてはスズメと交雑、繁殖したとされる写真が③-2.です。自然体型を揺るがしました。
④-1.https://zoopicker.com/animals/13643より引用のクロエリヒタキ(体長約15㌢)
④-2.https://www.birdfan.net/2018/07/06/63714/より引用のオオルリ(体長約16㌢)
④-1.の写真のクロエリヒタキは台湾には留鳥として生息し、中国や東南アジアにもやってきます。④-2.の写真の日本ではウグイス、コマドリの並んで三鳴鳥としてやってくる夏鳥のオオルリです。同じく青い鳥でこれまで与那国島にて、2008年に記録されました。温暖化の影響で迷鳥としてやってくるらしいです。特徴としてオスの首には名前の由来になっています黒襟がありますのと、頭頂部には小さな黒いベレー帽をかぶっています。日本のオオルリはジョウビタキと同じ仲間のヒタキ科ですが、クロエリヒタキはサンコウチョウ等と同じく仲間であるカササギヒタキ科です。
⑤-1.https://www.kamoinko.com/super-rare-birds-japan/より引用のセグロミツユビカワセミ(体長約12〜14㌢)
⑤-2.https://www.birdfan.net/2020/01/31/76726/より引用のカワセミ(体長約17㌢)
⑤-1.の写真は珍しいセグロミツユビカワセミです。背中が赤いセアカミツユビカワセミとまとめて「ミツユビカワセミ」として、IOC(国際鳥類会議)に登録されています。ミツユビカワセミは東南アジア諸国に分布しますが、セグロとセアカはマレーシアに生息しますので、生息域は異なります。このカワセミは日本のカワセミの中では小さくて、体長約17㌢ほどしかありませんでしたが、この鳥は約13㌢くらいしかありません。日本では、2006年に沖縄で発見されたことが一回だけしかない迷鳥中の迷鳥です。名前の通り指は前二後一の三本で、日本のカワセミよりも前の指が一本少ないから四本趾のカワセミとは違う中間です。
⑥-1.Xより引用のルビーキクイタダキ(体長約10㌢)
⑥-2.https://www.birdfan.net/2013/06/14/23088/より引用のキクイタダキ(体長約10㌢)
⑥-1.のルビーキクイタダキの写真をぱっと見せられますと、キクイタダキだけど、頭頂部の冠毛の色が違うとわかりましたら、それは大したものだと思います。日本のキクイタダキはそのなのとおり、頭頂部に菊の冠を戴いていますので、漢字表記が「菊戴」となります。北海道と本州中部以北で、留鳥または漂鳥として繁殖し、本州中部以南の西日本には一部が越冬のために飛来致します。ルビーキクイタダキは北アメリカ全土に生息していまして、日本では2018年に山形県の飛島で記録されました。両種は同じ大きさです。名前のルビーは文字通り冠羽の羽の色で、日本のと動揺や興奮しないとこの宝石色の冠羽は見えません。
⑦-1.https://ebird.org/species/vitpar1?siteLanguage=jaより引用のダルマエナガ(体長約12㌢)
⑦-2.https://www.birdfan.net/2018/11/16/66236/より引用のエナガ(体長約14㌢)
⑦-1.の写真はロシアの極東沿海地方、中国東部および南部、朝鮮半島、台湾、ミャンマーの北部に分布しますダルマエナガです。生息地では留鳥で、日本では迷鳥として、1984年に新潟県粟島で記録されただけの迷鳥中の迷鳥です。⑦-2.の写真の日本のエナガと比べてみましても、身体の色合いが茶色であり、体型も日本のエナガと比べてみましても、より丸っこい感じで、本当に「達磨」を思い浮かべしまいます。「エナガ」と名がつくように、外見は日本のエナガのような顔つきですが別の鳥で、ダルマエナガのクチバシはインコの様な形ですが、エナガは本当におちょぼ口です。
⑧https://torinote.netより引用のフーキェンアオヒタキ(体長約15㌢くらい?)
ヒタキの仲間がまた登場致しました。⑧の写真は主に中国からカンボジアにかけて分布していますフーキェンヒタキです。フーキェンとは中国の福建省のことから、名付けられました。日本ではただ一度だけ2017年に石川県で記録されました、とても珍鳥中の珍鳥です。実に④-2.の写真のオオルリに似ています。オオルリはお腹の部分が白いですが、この鳥は鮮やかなオレンジ色をしています。フーキェンアオヒタキとオオルリとはヒタキの中間としては同じですが、属でいうと違います。クロエリヒタキも三種合わせてヒタキです。
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