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第1662回 何故か下手くそな鳥

①https://chimolog.co/blog-autodraw/より引用の下手くそな鳥のイラスト

   どんなに偉い学者さんとか、人気者のタレントさんとかが、テレビなんかのショー番組で、何か説明する為にイラストを描いて、テレビカメラがその人が描いたイラストをアップしてみましたら、何を書いているのかわからないくらいに酷いイラストだったりします。自分がその人をマルチだと思っていたイメージと実際に描かれたイラストの酷さのギャップが大きすぎて、少なからずショックを受ける事があります。人でもそういう事がありますから、鳥でも必ずあると思い調べました。

②-1.https://www.birdfan.net/2020/06/26/79011/より引用の母衣打ちするオスのキジ(体長約80㌢)

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②-2.https://acafe.msc.sony.jp/photo/detail/item/000030693080S3?ltyp=03&lpag=1&ltag=鳥&ltmd=&lcmr=&llen=&lphr=%23キジ%23より引用の飛行するオスのキジ

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   ②-1.の写真は昔話の桃太郎で、勇敢さを買われて、桃太郎やイヌ、サルと共に鬼ヶ島に出向き、赤鬼、青鬼を退治したキジが繁殖期に他のオスに向けて、自分の縄張りを宣言するために、翼を力強く羽ばたかし、大きな音を立てる「母衣打ち」です。そして②-2.の写真は珍しいキジが飛行しています。しかし、本当は飛ぶのが苦手です。キジは身体の割に翼が短く、胸筋も発達しておらず飛行することは出来ますが、長距離、長時間を飛行する事が、普通の野鳥に比べて苦手といえます。

③-1.https://www.birdfan.net/2014/05/02/28098/より引用のアホウドリ(体長約91.5㌢)

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③-2.https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=02527001625より引用のマユグロアホウドリ(体長約83〜93㌢)

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   ③-1.はアホウドリです。③-2.はマユグロアホウドリです。この項でいう『アホウドリ』は総称としての名前です。その名前の由来は前項のキジどころか、この鳥は人が近づいてもすぐ飛び立つこともできず、また歩き去ることも苦手なので、すぐ人間に捕まってしまうから『アホウドリ』と名付けられました。『アホウドリ』をはじめとする海鳥は飛行時は、上昇気流を利用するソアリング飛行するため、水掻きの付いた趾で水上走行して浮かび上がり飛行する鳥が殆どを占めています。

④-1.https://www.birdfan.net/2020/08/21/79819/より引用のカイツブリ(体長約26㌢)

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④-2.http://blog.livedoor.jp/maiaitsuki/archives/1039427633.htmlより引用の水中に潜水して魚を捕獲するカイツブリ

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④-3.https://www.birdfan.net/2019/03/15/68842/より引用の水上走行して飛行するカイツブリ

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④-4.https://blog.goo.ne.jp/kitakoganeer/e/0cd19dcc54f6144714748ba81bd884d7より引用の歩くカイツブリ

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   皆さんの身近に見られて下手くそな鳥はいないのかということになりますと④-1.のカイツブリが思い浮かびます。ご覧のようにカイツブリは水上に浮巣を営巣し、抱卵から子育てまで、つがいで面倒みます。また④-2.のように潜水して魚を捕獲することもできます。しかし、④-3.のように弁足で水掻きでないゆえに、かなりの距離を水上走行しなければ飛ぶことは出来ないのです。また④-4.のように陸に上がって歩行するには、お尻側に脚が生えているため、よちよち歩きしか出来ません。

⑤-1.https://www.birdfan.net/2021/03/05/81534/より引用のバン(体長約32㌢)

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⑤-2.https://yacho-joho.com/niteiru-yacho-chigai-miwakekata/ban-ooban-chigai-miwakekata/より引用の左のバンの趾と右のオオバンの趾の比較

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⑤-3.https://www.birdfan.net/2018/04/13/61558/より引用のオオハム(体長約72㌢)

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⑤-4.https://www.birdfan.net/2020/02/28/77508/より引用の水上から飛び立つオオハム

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⑤-5.https://ganref.jp/m/tshinya/portfolios/photo_detail/4393885より引用のこれでも歩いているオオハム

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   前項のカイツブリは留鳥で、割合に身近な水島です。この項での下手くそな泳ぎの水島は⑤-1.の東日本では留鳥、西日本では夏鳥のバンです。仲間にオオバンがいますが、⑤-2.オオバンの趾は弁足で、泳ぎもうまく、バンの趾は弁足ではなく、泳ぎも飛行も下手です。その上をいくのが、⑤の三枚の写真の冬鳥の海鳥オオハムです。カイツブリのように潜水して魚を捕獲しますが、陸に上がって歩こうとしますと、余りにも脚がお尻側からはえていて、⑤-5.の様に顔を地面につけ這います。

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