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第654回 ウグイス(7回目)は何故ホーホケッキョッと鳴くのか?

①さえずるウグイス

   春告鳥の呼び名がふさわしい野鳥のウグイス。日本三鳴鳥のひとつであるあります。三鳴鳥のオオルリコマドリのさえずりを知らなくても、また野鳥のことを余り知らない人でも、ウグイスのさえずりが「ホーホケッキョッ」だということを知っているはずです。しかしながら面白いのは、ウグイスは春先を除いて、藪中での隠遁生活が長いので、ウグイスのさえずりを知ってはいても、ウグイスがどんな姿をしているか、わかっている人はよほどのことがない限り少ないと思います。

②https://illustimage.com/?id=1186より引用の梅にウグイスのイラスト

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   ②のイラストは昔からの勘違いが起こした間違いです。昔の日本画でもこのように描かれるものから沢山あります。何が違うかというと、本当は春先に梅の木の花によってくるのはメジロで、姿を見せないウグイスがさえずればさえずるほど、メジロと間違われ続けました。そのことは鶯餅をご覧になればわかります。なるほどその形は鳥を模してはいますが、そのきな粉の色は明らかにメジロの色です。また本当にウグイスの身体の色のくすんだ緑では美味しそうではないです。

③https://togetter.com/li/1106446より引用のイラスト

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   そのウグイスは雄だけが。春に「ホーホケキョッ」と鳴く理由は、春はウグイスの繁殖期であるため、雄は雌に対して自分を主張しなければいけません。その手段として「ホーホケキョッ」と鳴きます。つがいの相手を見つけたら、今度は営巣と子育てです。一夫多妻なウグイスは多くの家族に縄張り主張してまた「ホーホケッキョッ」でもこうなるまでは、③のイラストのように、はじめから上手いわけがなく、またそんな未熟なウグイスにメスは見向きもされず、修行、修行です。

④https://togetter.com/li/1106446より引用のイラスト

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   ウグイスの鳴き声を聞いていると「ホーホケキョッ」と聞いて心地よいさえずりと「ホッケホケ」みたいに、お世辞にも上手いといえないさえずりが聞こえてきます。これは、ウグイスは産まれて初めから、さえずりが上手い訳でなく、練習に練習を重ねてあの「ホーホケキョッ」と綺麗にさえずりが出来ます。しかし、そのさえずりはお手本になる上手な先輩ウグイスが 周りにいてのことです。周りのウグイスが下手癖ばかりなら、そのさえずりを聞くウグイスも下手癖になります。

⑤https://toriha.net/info/no5_toriha_kikinashi/より引用のイラスト

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   ここで面白いのは野鳥にはききなしって言葉があります。⑤のイラストのようにウグイスなら「法、法華経(ホー、ホッケキョ)」みたいに人が覚えやすいように言葉を当てはめるのです。また、鶏は日本では「コケコッコー」アメリカ「クックルドゥー」犬「ワン、ワン」「バゥ、ワゥ」という風に、聞く人種によっても差があります?ウグイスの場合、法華経の偉い人がもっと信者を増やすために何か良い案はって考えた時、春告鳥のウグイスは「法、法華経」と鳴くとしました。

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