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第597回 ロードランナー

①https://www.vario-media.net/impact/20170406_21229/より引用の「ロード・ランナー&ワイリー・コヨーテ」

   トム&ジェリーで有名なワーナー・ブラザーズが製作する短編アニメ「ロード・ランナー&ワイリー・コヨーテ」はドジなコヨーテが毎回、この鳥を捕まえようとしますが、ロードランナーは罠をかいくぐり、すごいスピードで逃げきります。どんな高速の車よりも速く走るアニメ中の鳥のモデルとなっているのが、実在する『ロードランナー』である日本名オオミチバシリです。

②https://www.vario-media.net/impact/20170406_21229/より引用のオオミチバシリ(体長約50〜62㌢)

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   アメリカ西部の砂漠地帯に暮らすオオミチバシリは、名前に「ランナー」とつくように、走ることが超得意。長い尾羽とスラリとした脚をもち、飛ぶ鳥でありながら日常のほとんどを走って過ごす変わり者です。この身体で時速40㎞を走ります。世界記録を持つ、オリンピックの短距離ランナーが走っても追いつけないスピードです。でも鳥なのに飛行するのが苦手な「ランナー」です。

③https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/sp/pages/28040.htmlより引用の飛行するオオミチバシリ

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   このオオミチバシリがこんなに早く走れるのは、空気抵抗をおさえるための前傾姿勢や、脚力を効率よくスピードに繋げる体の動きなど、理想的な走りのフォームを身につけていました。さらに脚の形や尾羽など、体のパーツも速く走るのに特化されており、まさに別名を『ロードランナー』とした理由が分かろうというものです。しかし飛ぶのは下手で、低く滑空する程度です。

④https://cgi2.nhk.or.jp/darwin/articles/detail.cgi?sp=p616より引用のヘビを捕獲するオオミチバシリ

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   またオオミチバシリはアメリカ南部からメキシコにかけて、半砂漠地帯に生息しており、虫やトカゲ、ネズミ、木の実等を食べる雑食性です。水をあまり飲む必要がなく、砂漠の暮らしに適応しています。動くものは何でも狙い、時には猛毒のヘビも果敢に捕らえるため、勇敢なハンターとしてインディアンに尊敬されています。そのオオミチバシリにちょっと待ったをする野鳥がいます。

⑤日本のロードランナーである国鳥キジ(オス体長約80㌢、メス約60㌢)

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   それは皆さんもご存知のあの「桃太郎」のお供をし、鬼退治、そして国鳥となったキジが我が国にはいます。このキジも鳥ながら飛行するのが苦手。しかも繁殖期にはその走行速度は時速32㎞にまで達します。40㎞には及ばないかもしれないけど、我が国の国鳥も頑張っています。そしてオオミチバシリのように、おっきなヘビであろうとも、容赦なく突いて、更に足爪で蹴り上げます。

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