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第1552回 忍術を使う鳥

①https://buhitter.com/search?q=忍鳥より引用の鳥の忍者のイラスト

   「忍者のような鳥」とたいそうなタイトルをつけていますが、私は眼が悪いせいか、植え込みにスズメが数羽隠れていても、なかなか何処にいるのかわかりません。以前の職場は自然溢れる中の山間に建物があり、建物にたどり着くのに、S字型カーブの両脇が植え込みという道を上がらないといけなかったのです。よくその植え込みにおそらく、ヒバリが営巣していて、わざとオスが茂みから舞い上がるまで、その存在が分からなかったです。それ程ヒバリは保護色のバリアを放ちます。

②Twitterより引用の忍術水上歩行するヨシゴイ(体長約36㌢)

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   よく言われるのが、保護色はその鳥が生息している環境によるということで、いわば生まれ持ったものです。ここでいう忍術はそれを実践する手立てです。この②の写真はヨシゴイで、ミョウガにそっくりといわれるサギの仲間です。サギにしては小さなヨシゴイはご覧の通り、人間でいうガニ股でユーモラスな姿をしています。そんなヨシゴイですが、写真のように不安定なハスの葉の上に佇むだけでなく、力強く早く歩き回ることができます。忍法水上歩行の術というかもしれません。

③-1.https://www.tajima.or.jp/nature/animal/119104/より引用の忍術葦原に擬態し、ウシガエルの鳴き声を真似るサンカノゴイ(体長約70㌢)

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③-2.Twitterより引用の森の忍者ミゾゴイ(体長約49㌢)は幼鳥の頃から木の枝に擬態

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   忍術を使う鳥は何かサギの仲間が多いと思います。それも身体の色が白い白鷺の仲間や、ゴイサギではありません。③-1.の写真のサンカノゴイと-2.の写真はミゾゴイです。この二種は実に擬態して、姿を晦ますことに長けています。サンカノゴイヨシゴイが葦原で擬態するより、写真のように葦の葉に溶け込んで擬態します。また鳴き声もウシガエルの鳴き声にそっくり真似ることができます。ミゾゴイのヒナは小さな頃から③-2.のように兄弟揃って擬態の稽古。将来が楽しみです。

④-1.http://sarobetsu.or.jp/blog/2019/03/25/キバシリとコゲラ/より引用の忍術木の幹垂直走りのキバシリ(体長約14㌢)

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④-2.https://www.google.co.jp/amp/s/coffeeto1.exblog.jp/amp/23193661/より引用の忍術木の下歩行のゴジュウカラ(体長約13㌢)

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   また忍者の忍術というか、技法の醍醐味のひとつにすばやく動けることが大きな魅力です。ここかと思っても、もうその場所にはいなく、何処にいったのかも分からないというすばしこさです。それを持っているのが、④-1.のキツツキの仲間のキバシリと、-2.のゴジュウカラです。キバシリは「木走」と表記されますように木の幹や枝を走り抜けることができます。またその上を行くように、ゴジュウカラは木の幹の上方向だけでなく、下方向までできるすばしこさも兼ねた忍者です。

⑤https://blog.goo.ne.jp/chobin_0129/e/e32c96062c2f293d35ec5e686e467b28より引用の忍術川底歩行のカワガラス(体長約22㌢)

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⑤-2.https://ganref.jp/m/pine-s/portfolios/photo_detail/2568682より引用の渓流のカワガラス

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   これまでは水上か、地上の忍者たちを紹介してきました。この⑤の写真ではわかりづらいかと思いますカワガラスは、渓流の水上にあるぬるぬるした岩場をすばやく駆け走ることができます。その秘密は趾の裏には吸盤状の肉球で滑らないようになっています。また水掻もない趾で渓流を泳いだり、潜水することもできます。圧巻なのがなんと、写真のように川底まで歩くことができるんです。忍術でいうところの水遁の術をカワガラスは実践しています。そして忍者の如く見た目も良。

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