第465回 カラス化?したイソヒヨドリ(7回目)
①青が綺麗なイソヒヨドリのオス(体長約25㌢)
イソヒヨドリといえば、Wikipediaてなんか調べてみると「イソヒヨドリは世界的には標高二千〜四千mの高山の岩石地帯に生息する鳥である」と表記されていて、本当は高山に住む野鳥だったのです。日本では漢字表記「磯鵯」の如く、磯や港など海岸周辺が主要な生息地域となっています。
②名前の由来はこのヒヨドリ(体長約28㌢)から
イソヒヨドリは磯のヒヨドリと名付けられていますが、実はそれはイソヒヨドリのメスがヒヨドリの体色に似ているからで、ヒヨドリの体色とイソヒヨドリのメスが名前の元となっているのは大変珍しいことです。またイソヒヨドリはヒタキ科のツグミの仲間なのです。
③飛びながらディスプレイしてさえずる器用なイソヒヨドリのオス
ヒタキ科でツグミの仲間ということは、気が荒くて、オオルリやクロツグミを代表するように、さえずりが非常に上手いということです。現に鳴き声も「ツツピーコー」と雌雄ともにさえずるのです。雌雄ともにさえずる野鳥にはソウシチョウがいますが、繁殖期以外でも天気の良い日にさえずるのはイソヒヨドリだけです。
④イソヒヨドリのつがい(左が♂右が♀)
④の写真はイソヒヨドリのつがいです。派手な色のオスに対して、メスは目立たない地味な色。でも雌雄揃ってさえずり合うのは珍しいことです。また雌雄とも、飛行しながらさえずります。これもほかの野鳥にはないことで、同じように天高くさえずる野鳥にヒバリがいます。また繁殖期にはディスプレイしながらさえずります。
⑤いまやビル街にも生息するイソヒヨドリ
⑤はビル街のイソヒヨドリです。イソヒヨドリはアフリカとユーラシア大陸の高山や日本の海岸の磯辺、そして最近は街中への進出は、題材のようにカラス化しているからだと思います。イソヒヨドリは動物食と思われがちですが、実は雑食でなんでも食し、またもともと岩場に生息しているから、ビルなんかもへっちゃらみたいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?