見出し画像

第1695回 ヨタカの親戚

①https://www.love-birds.net/2011-10-29/より引用のヨタカ(体長約29㌢)のあくび

   ①の写真はヨタカが鳴いているのではありません。あくびをしているのです。ヨタカといえば宮沢賢治の「よだかの星」が有名です。ヨタカはクチバシがすごく小さいですが、小説では口が耳まで裂けていると描かれています。ネット検索してみますと、①のような写真がありました。その自分の醜さで他の野鳥から、嫌われ、蔑まれ、虐められ、最後は死を選びます。その時に兄弟に別れを告げる場面があります。その兄弟は二人いて、一つはカワセミでもう一つはハチドリでした。

②https://www.birdfan.net/2021/04/09/81921/より引用のカワセミ(体長約17㌢)

画像1

   カワセミブッポウソウの仲間の鳥です。漢字で「翡翠」と書くように、ヒスイのような美しい体色をしていることから「飛ぶ宝石」とも呼ばれています。また、カワセミの羽は「構造色」と言って、光によっておきる干渉で時間によってエメラルドグリーンのような輝くブルーや濃いブルーに変化して見えるのも魅力のひとつです。ブッポウソウは胴体が光沢のある青色の羽毛で覆われ、この羽毛は光の加減により緑色に見えることもあるやはりカワセミと同じく構造色の身体の色です。

③https://www.birdfan.net/2021/04/09/81921/より引用のアオノドハチドリ(体長約13㌢)

画像2

③-2.https://www.anuhea.info/birds-hawaii/iiwi.htmlより引用のベニハワイミツスイ(体長約15㌢)

画像6

③-3.https://ebird.org/ebird/species/fibflo1?siteLanguage=jaより引用のハナドリ(体長約7㌢)

画像7

③-4.https://ja.m.wikipedia.org/wiki/キバラタイヨウチョウより引用のキバラタイヨウチョウ(体長約11.5㌢)

画像8

   詳しいことは分かりませんが、ハチドリの仲間はヨタカの仲間でもあり、カワセミの仲間でもあるらしいです。ヨタカとハチドリおよびカワセミは比較的に類縁関係が近く、分類学的には的を射た設定と言われています。さらに当時は同じブッポウソウの仲間とされていました。また花の蜜を主食にしているのだから、ミツスイ、ハナドリ、タイヨウチョウといったような写真の鳥たちは姿形もハチドリに似ていますが、他人の空似というか繋がりはありません。これも真実だと思います。

④https://www.birdfan.net/2020/07/31/79700/より引用のブッボウソウ(体長約29㌢)

画像3

   ブッポウソウは高山にやってくる夏鳥で「森林の宝石」と呼ばれるカワセミと並んで美しい青の構造色の綺麗な野鳥です。また長く「仏法僧」と鳴く鳥と思われていました。本当に「仏法僧」と鳴くのはフクロウの仲間のコノハズクです。自身もキラキラ輝くものが好きで貝殻やプルタブ、瀬戸物のかけらなどを集めます。カワセミヨタカ、ハチドリがなぜ兄弟なのかについても答えが見つかりました。どうやら当時の分類学ではヨタカブッポウソウの仲間にに入っていたようです。

⑤-1.https://www.birdfan.net/2015/08/21/36961/より引用のアマツバメ(体長約19㌢)

画像5

⑤-2.https://www.google.co.jp/amp/s/musisasare.exblog.jp/amp/972341/より引用のアマツバメのクチバシのアップ

画像4

   もともと、ヨタカとカワセミ、ハチドリを繋げたのは⑤-1.の写真のアマツバメです。アマツバメはやはりハチドリと正確にはズクヨタカの仲間となっています。その理由に趾(足指)が全て前方を向く皆前趾足で、ヨタカやハチドリは普通の趾ですが、また、それぞれ生活様式などが著しく異なりますが、骨格上の共通点や分子系統により、同一の仲間ではないかと分類されています。ヨタカとの繋がりは⑤-2.の写真の様にクチバシの形状。ハチドリとは蜜を好んで食したアマツバメの仲間の一部が、花から蜜を吸う生活様式に適応したかも…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?