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第1295回 鳥のオスとメスの事情 ⑷

⑦-1.http://yamashina.or.jp/blog/author/admin/page/2/より引用のつがいのオオミズナギドリ(右がオス、左がメス共に体長約49㌢)

   これまでは野鳥のオスとメスの事情と言っても、人間に例えますと、婚姻関係を紹介しただけで、一般的な「一夫一妻」どこかの王国のような「一夫多妻」これから増えるであろう主夫が家事する「一妻多夫」これは人間社会にはあってはならない「多夫多妻」や「乱婚」、結婚を決める手段の「レック」と形式を紹介しました。しかしそれでも浮気はあるはずです。それをネット検索すると一生添い遂げるアホウドリの仲間のオオミズナギドリが浮気をする野鳥として調査されました。

⑦-2.http://wildbird-tokyo.com/2020/05/10/tubame3/より引用の左側のツバメのメスと浮気相手のオス(共に体長約17 ㌢)

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   DNAを使って親子関係を調べる研究ができるようになり、研究者たちが鳥の親子関係を調べた結果、なんと90%以上の種で、父親と血の繋がっていない子『つがい外子』を育てていることがわかったのです。オオミズナギドリは一夫一妻ですが、つがいになったオスとは別のオス複数と交尾を繰り返していたようです。⑦-2.の写真の私たちの身近なツバメも、見た目には不肖付随の夫婦を演じていますが、つがいの相手が離れている隙に、メスは写真のように他のオスと密会します。

⑦-3.https://kawasemi2018.exblog.jp/i11/より引用の右手のムクドリ(共に体長約24㌢)のオスが左のメスにいいよる

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   ⑦-3.の写真はムクドリです。ムクドリの仲間は集団生活が大好きです。人間社会でいうと、古き良き時代の下町の近所付き合いの良かったあの懐かしい子育てです。ムクドリの大群は一時期社会現象にもなりました。そのムクドリは他の仲間の子育ても手伝ってあげるといいます。自分のつがい相手にも子供がいるのに、わざわざ他のつがい相手の子育てに集中してしまい、自分の子供の育児が疎かになり、浮気相手にオスが他のムクドリのメスの一家に入り浸りになるというものです。

⑦-4.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/hototogisunosato/entry-12025675606.htmlより引用のこのオシドリ(左がオス、右がメス共に体長約45㌢)のつがいは鴛鴦夫婦かカラス夫婦か

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   第1270回の冒頭にも登場した鴛鴦夫婦のオシドリのつがい。今回でも⑦-4.の写真に登場したオシドリのつがい。前回はオシドリのオスは当初、つがい相手となったメスを自分の後ろに従えて、どこでもメスを連れまわし、そのメスの健気なその様子を人間がみて、我々もあんなオシドリのつがいのような夫婦にならなくてはいけない、夫婦の鑑としました。しかし、実際にオスは育児放棄しオスの浮気とされますが、その残されたメスはメスで、他の育児放棄した別のオスと浮気します。

⑦-5.https://tokyo.birdlife.org/archives/news-and-world/world/14654より引用の一羽のメスを取り合うマガモ(体長約57㌢)のオスたち

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   ⑦-6.の写真は複数のマガモが一羽のメスを取り合って交尾をしようと、群がっているところです。マガモは群れを形成して生活し、越冬中の十月末から十二月につがいを形成します。一夫一妻だからかもわかりませんが、非常に繁殖期を迎えたオスはなんとかつがいにする相手探しに必死です。 それ故に他のオスのことが気がかりで、こんな写真の暴力的な行動を取るのです。このため溺れ死ぬメスもいます。またマガモのオスは性欲か強すぎて、別種のカルガモさえも相手にします。

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