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第811回 改めてメジロ(9回目)

①https://www.photolibrary.jp/img319/204179_2864977.htmlより引用のメジロのつがいのイラスト

   メジロのことを細かく語ると「メジロ」とはいいますが、決して眼は白くなく、瞳は暗色、虹彩は褐色、眼の周囲に白い輪があることからメジロです。またその白い輪の部分には細かくて短い羽毛が密生しています。メジロの漢字表記は「目白」室町時代は「繍眼児」の旧名も。"White-eye" と呼ばれる英名を持ち、また中国語名では「繍眼鳥」と呼ばれて、やはり名前の由来となっています。春先にひょっこり民家の梅の木に現れ、つがいで仲良く花の蜜を吸っている野鳥です。

②https://imagenavi.jp/search/#!/ウグイスより引用のウグイスのつがいのイラスト

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   またこのメジロを語る時に切っても切り離せないのが、この②のイラストのウグイスです。なぜかメジロウグイスはいずれもスズメ目の小型の鳥類で、様々な理由から混同される事が多い野鳥です。まずは色んな意見があると思いますが「梅に鶯」の札に描かれている鳥の絵がメジロに近い黄緑色であることなどから、メジロウグイスと勘違いして覚えられていることも多く、鶯色といった場合、メジロに近い黄緑色を指すことも少なくありません。鶯餅がまさにそうだと思います。

③https://qpon.at.webry.info/201001/article_20.htmlより引用のメジロ(左体長約12㌢)とはウグイス(左体長オス約16㌢、メス約14㌢)

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   ③の写真が実際のメジロウグイスの違いです。なんと言っても、メジロは眼の周りが白く、ウグイスは眼の上に白っぽいラインが引かれています。また遠目に見たらわからないかもしれませんが、メジロ体長約12㌢、ウグイス16㌢、その体長の違いは写真のように尾羽が長いことです。そして、鮮やかな体色をしているのがメジロなら、くすんだ緑色をしているのがウグイスです。またメジロは露出度が多く、ウグイスは藪中が多い。

④https://note.com/hiho2351/n/naa86bd96be3bより引用の甘いもの好きなメジロ

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   メジロの鳴き声は「チー、チー」ウグイスは「ホーホケッキョッ」と両種の鳴き方の違いがご存知でもその姿形がわからないので、混同するのだと思いますが、両種の食性は共に雑食なのですが、メジロだけは部類の甘いもの好きな野鳥です。ハチドリまでいきませんが、梅や桜、椿などのは花の蜜が好きです。メジロの上クチバシには支えになる骨が先端まで通じ、クチバシの元を閉じたまま、先端だけを開閉できて、その先に二つに割れたストロー状の舌で上手く蜜を吸います。

⑤https://gorosuke.com/?p=14002より引用のカラ類を始めとする混群を形成するメジロ

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   メジロキクイタダキとか、ミソサザイや、⑤の写真の左下にいると小ささを競うくらいの大きさだから、冬の非繁殖期には、木の枝の葉っぱもなくなり、空からの天敵猛禽類から身を守ったり、餌の乏しいこの冬には、小さな身体で単独で動き回るより、シジュウカラを筆頭にヤマガラなどのカラ類たちと「混群」を形成して、弱いもの同士で集まり、餌探しの「巡邏」に行くことで、早く餌にありつけたり、天敵から身を守れる一石二鳥です。気の強い小さなメジロの防衛術です。

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