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1023週 無洗米のこと

1023 月

関西に行った疲れが抜けぬまま始業。親族の結婚式を経て、家制度や結婚制度についていろいろな思考が頭をめぐってしまい、どうにも集中できない。散漫とした意識で打ち合わせなどをこなしていたらあっという間に外が暗くなっていて驚く。今年は10月下旬になってもまだまだ暖かいけれど、着実に日は短くなっている。
夜、仕事を終えてTwitterを眺め、山の上ホテルが長期休業に入ることを知る。山の上ホテル、(財力的に)宿泊したことはないのだけれどずっと憧れのホテルであり、パーラーが大好きで、ときどきパフェを食べにいったりもしていたので、とっても寂しい。いつか自分のお金で泊まりに行きたい、と思っていたけれど、それを実現に移そうとしなかった自分が恨めしい。

1024 火

在宅勤務。夫が深夜も働くというので、夕食はさくっと食べられるものにしよう、という発想で牛丼をつくる。買い物を済ませ、スーパーも閉店した時間に米を切らしていることに気づいて慌ててコンビニへ。いつも無洗米を買っているのにさすがにコンビニには無洗米はなく、普通の米を買った。だから米を研ぐのを忘れないでね、と夫に言ったら、「そもそも直近で買ったお米は無洗米じゃないよ」と言われて衝撃を受ける。全然研がずに食べていたんですが、何の違和感も感じていませんでした。

1025 水

午後から出社。なにやら打ち合わせが立て込んでおり、合間でちまちまと資料をつくる。
夜は部署の飲み会。わたしは今の部署では一番年下なのだけれど、いつも上司がお店を決めてくださるので、飲み会幹事的な仕事をほとんどやらずに過ごしている。ありがたすぎる。飲み会の途中にゲリラ豪雨が降ってきて、Twitterで最新ツイートを検索した画面を先輩に渡してから、これでアカウント特定されたらめちゃくちゃやばいな、と思って慌ててTwitterアカウントに鍵をかけるなどした。終電近くまで飲んで帰宅。泥酔。

1026 木

ちょっぴり二日酔い。あと、喉が痛い。仕事ではやや重めの案件の作業ばかりしていた。
いつも仕事が終わってから夕食を摂るのだけれど、お昼ごはんを食べ逃したまま夕方になってしまったので、18時過ぎにご飯を食べてみる。ちょっと眠くなったけどこれもあり。結局お腹が空いて、終業後にスープを作る。

1027 金

出社。引き続き重めの案件の作業。途中で先輩にいろいろアドバイスをしていただいたとき、「はい、直します」を繰り返していたら「うざかったらごめん…」と言わせてしまい、本当に申し訳ない気持ちになった。詰めの甘い状態で見せているわたしが全面的に悪いのに、助言をもらったうえに気を遣わせてしまうなど言語道断すぎる。
21時に作業を切り上げて帰宅。家の近くの日本酒バーで夫と乾杯する。

1028 土

寝坊してジムへ行く。お昼は中華。夫が頼んでいたふるさと納税の伊勢海老(生きている)が届いたので、夜は伊勢海老パーティ。外に飲みに行くのもよいけれど、家で豪華なごはんを食べるのも楽しい。
結婚制度について興味をもったタイミングで、ふと漫画『大奥』を読みはじめ、かなり夢中になってしまった。女性が将軍・大奥は全員男性、という男女反転の世界を描いている作品なのだけれど、作品世界への違和感は現実世界での不均衡の裏返しであり、それでも「家を守る」ことに主眼が置かれていることは変わらず、女性が主役(?)の家父長制、という不思議な世界観。フェミニズム文学などが盛り上がる前からこの作品がエンタメとして人気を博していたことが凄まじい。

1029 日

2日連続でジムへ。夫に昼食の買い物を頼んだら、ついでにハロウィン仕様のプリンを買ってきてくれた。嬉しい。
夕方、神保町の古本まつりへ。出版社が既刊を安売りしているコーナーがあり、『ユリイカ』の近藤聡乃特集を1,000円で入手。近藤さんの『A子さんの恋人』は2023年に出会えてよかった作品のうち3本の指にはぜったい入るのだけれど、何がそんなに好きなのかうまく言語化できていないので、こういう特集が読めることが嬉しい。
最寄り駅で飲みに行こうといっていたのに、帰宅したら体調が悪い気がしてきて急遽家で鍋を食べた。

写真は神保町。出版社に就職したい就活生だったので、神保町は就活の挫折を思い出させてくる街でもあるけれど、いつのまにか痛みなく訪ねられるようになった。でも古本まつりに集う人々の会話を横で盗み聞いていて、少しだけ、(就職的な意味だけではなく)自分が選ばなかった/選べなかったものを目の当たりにしているような気分にもなりました。

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