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0422週 東京に罪はなかった

0422 月

自分が参加すべき某業務を完全に失念していた!と思い、先輩に謝罪連絡をして急いで家を出たら、そもそも行く必要がなかったことが判明し、二重の勘違いで恥ずかしい。結局参加して勉強になったのでよしとする。
夜は会社の同期と後輩と飲み会。仕事と会社のシステムの悪口を言う。同期で誰が辞めたか、という話になり、ぜんぜん知らなかったけど結構退職者がいるんだなあと知る。同僚のことは総じて好きだけど、彼らにとってもわたしにとっても、もはや会社がすべてではないんだよな。忠誠心が冷めてくるお年頃なのかもしれない。

0423 火

在宅勤務。土曜日に買った本①を読み終える。仕事は粛々と、と思いつつ、月末に向けてなにかとばたばたする。夜に夫とAGASAというミステリ系のバラエティを観た。芸能人が本人役でマダミスやってる番組、おもしろい。舞台版もあるらしいので、配信買おうか〜などと話す。

0424 水

土曜日に買った本②を読みはじめる。ゴールデンウィーク前後をうまく使って本を読んでいきたい。英語の勉強を休止したぶん時間もあるはず。
午後から会社。月末らしい仕事を粛々とやって退勤、夫の誕生日プレゼントを探しに3時間くらい歩き回る。途中で力尽きてケーキを貪ってしまった。無事にプレゼント(家電と服)の発注を完了したので、お寿司食べて帰る。
夫との交際も今年で8年目なので、各種定番プレゼントが3周くらいしてしまって、いつも何をあげたらいいのかわからなくなる。毎年服を渡している気がする。夏服を眺めていたら自分も欲しくなっちゃったので一部はペアルックもどきにした。
あと、柄シャツがほしい。そんなことよりシンプルなボトムスを買ったほうがよいことは百も承知なのに、夏になると奇天烈な服を求めてしまうんだよな。

0425 木

仕事が意外と早く終わりそうだと気付いて、早乙女ぐりこさんの新刊記念イベントに当日申し込みをして参加する。ぐりこさんの本は文フリやBoothで少しずつ手に入れていて、もちろん今回の新刊もすでに何度か読んだのだけれど、実際に動いて話すぐりこさんを拝見するのははじめて。生活を切り取る視点だったり、文章の速度だったり、そう、そこが大好きなんだよ、という魅力ある文章がどうやって紡がれたのか、という裏話もふんだんに聞くことができて、すごくすごく贅沢な時間だった。
(以下、ご本人にとって本意ではない感想なのかもしれないけれど)ぐりこさんは著書のなかで、「自分より若い同性の読者に、『こんなふうに生きられるなら歳をとるのも楽しそうだな』『ひとりで生きるのも悪くないな』と思ってほしかった」と書かれていた。わたしはまさに歳下の同性の読者で、ぐりこさんの文章がとても好きだ。それは、理想的で幸せな暮らしを描かれているからというよりも、(もちろんぐりこさんの生活や生き方が素敵なのは大前提として)むしろその舞台裏を惜しみなく書いてくださることにエンパワメントされているからであるように思う。いくらでも表面を取り繕って綺麗な自分を装えるこのご時世に、何を考えて感じて、「女性が東京で仕事して書いて生きていく」ことを成し遂げているのか、「内緒だよ」とこっそり教えてもらっているような、そういう読書体験を味わわせていただいている。

仕事終わりにイベントに行くのはひさびさだった。ほかにも最近は読書や文化に触れる機会を意図的に増やしていて、就職で東京に戻ってきてからずっと頭にあった、「資本主義の街・東京―文化の街・京都」という二項対立がわたしの頭のなかの幻想にすぎないのだということを痛感している。わたしが東京で資本主義と消費にまみれた暮らしをしていただけで、東京に罪はなかったらしい。ていうか、資本主義と文化を対立概念みたいに捉えていること自体が視野狭いのかなあとも思う。むずかしい。

0426 金

夫の誕生日。であるにもかかわらず、仕事でイレギュラーが多発してばたばたする。もう残りの仕事は4/30のわたしが頑張れ、という気持ちで外出仕事から直帰で退勤。
都立大学駅の和食屋さんで夫とごはん。コース1本のお店だったのだけれど、筍や花山椒や桜鱒など、最初から最後まで春の食材てんこ盛りで嬉しかった。炊き込みごはんでお腹いっぱいになって帰宅しようとしたら大規模な遅延が発生しており、振替輸送やらなにやらで満員電車にすし詰めになりながら最寄り駅にたどり着く。
自宅に戻って夫にプレゼントを渡す。プレゼントのひとつが炊飯器だったのだけれど、思いのほか喜んでくれて嬉しかった。ふたりで使うものも選択肢に入れられるようになって、幅が広がったことがありがたい。早速米を炊こうというので、さきほど満腹になったばかりなのに白米を食べた。ふっくらしていた、気がする。

0427 土

遅めに起き、ジムに行ってから新幹線駅へ。東北新幹線に乗って仙台に行くのだ。新幹線の切符を当日に取ろうとしたらことごとく席が埋まっていて駅で1時間近く待つことになる。そのあいだに本を読もうとスタバに行ったらドリンクの提供まで20分を要して、結局ただカフェラテを手に入れただけの人間となってしまった。
16時ごろ仙台駅に着いて、とりあえず海鮮を食べよう、そしてせり鍋を食べよう、ということで居酒屋をはしごする。2軒目で食べたせり鍋がほんとうに美味しくて嬉しい。
22時ごろにホテルに着いて夫が即就寝したので、無料公開の『宝石の国』をなんとなく一気読みする。すごくよかったけどすごくかなしい。特別な存在になりたい、自分の能力が社会に役立つと思いたい、という自己実現の欲求、あまりにも業。

0428 日

夫が仕事で不在なので、ホテルで本を読んだあとメゾンシーラカンスでパフェを食べてスタバで本を読んでカズノリイケダでケーキを食べてホテルで本を読む。スイーツと読書の日。人に薦めていただいた本を読んでいて、結論はわかるのだけれど、それが導かれるまでの議論を理解するには前提とされている過去の知の蓄積を理解しなくてはならないことに気づいて、これが教養……という気持ちになった。教養のある大人になりたいよ。
仕事から戻った夫と合流して牛タンを食べ、カラオケへ。1時間くらい軽く歌ってお腹を空かそう、と言っていたのに3時間パックが異様に安くてつい深夜1時までいてしまう。博多ラーメンを食べて帰る。仙台の夜なのに。

写真はカズノリイケダのケーキ。ほんとうに好きなパティスリーすぎて、仙台に行くたび、そしてバレンタイン催事で東京に出店されるたび通ってしまう。チーズのムースに蜂蜜とベリー、おいしかったな。

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