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0807週 その他社会問題/東京の夏

0807 月

午後から出社。8月に入ってからかなり業務が落ち着いているな〜と思ったら立て続けに急ぎのタスクが入ってきて焦る。いつも忙しくしていないとベースの処理速度が下がるので、仕事をうまく捌けなくなる。
とはいえ20時過ぎには退勤して友人と待ち合わせ。友人がその場で探してくれた海鮮居酒屋がやたらポーションが多くて美味しくてびっくりする。冷やしトマトがトマト2個分の量できたときには笑ってしまった。友人はわたしよりも多忙な業界で働いており、いろいろ話を聞いていると、ハードワークでしか得られないものがあるのだということがわかった。わたしはその環境でやっていける自信は全くないけど、20代をそこで過ごす意味みたいなものは計り知れない。ビール2杯しか飲んでないのに割と酔って帰宅して、少しだけ仕事をしてから眠る。

0808 火

在宅勤務。朝から顧客とのリモート会議で、慌てて化粧したけど結局顔出ししなかった。もはや始業時間に合わせて顔をつくることもできない。午後の打ち合わせで先方に苛立ちながら説明をしていたら、同席していた先輩が笑いながら一緒に憤ってくださった。感情が声に出てしまうの、なんとかしたい。途中買い物に行ったりしつつ、22時過ぎまで仕事。
仕事のようなプライベートのような領域で手を出すか悩んでいることがあり、夫に相談してみたところ、非常に夫らしいロジックで背中を押してくれた。どこまで頑張れるかわからないけど、試してみる価値はあるのかもしれない。知らんけど。

0809 水

朝から出社。はじめて生身でお会いした取引先の方、なんというか所作がとても美しくて、わたしもこういう大人になりたいなと思った。部署の同期と久々にランチに行く。シンガポールラクサを食べたら麺が異様にスープを数タイプで、やたらお腹いっぱいになった。
明日から4連休なので仕事が溜まる・・・と思いきや意外とそうでもなくて、19時過ぎくらいに退勤して銀座へ。退社する同期の送別会。他部署ではあるもののいろいろ一緒にやってきたことも多いメンバーで、いつものように仕事の話をしつつも、もう来月には彼女がここにいることはないと思うとしみじみと寂しい。人の門出は祝うべきことだし、自分の決断で前に進む人はいつだって眩しいのだけれど。帰宅して少し仕事をして眠る。明日から4連休!

0810 木

休みの日なのにいつもより早く起きる。なぜかというと、歯医者を予約したから。3か月に一度定期検診を受けているのだけれど、先月の検診直後にミルキーを食べていたら詰め物が取れてしまい、それを1か月くらい放置していたのだ。詰め物取れてもあんまり困らないかなと思っていたのだけれど、すごい勢いで口内炎が増殖してしまい、観念して受診。詰め物を入れ直す必要があるとのことで、型取りをして仮の詰め物(変なにおい)を入れられる。
行きたい場所があったのだが、歯医者が思ったより早く終わって開店まで時間があるので、いったんスタバでちまちま読み進めていた『世界インフレの謎』を読了。最近物価高すぎるし日本の賃金上がらなすぎるよ!と思って読み始めたのだけれど、理論をひとつずつ積み重ねて説明してくれて、経済に疎いわたしでもすんなり理解できる素晴らしい本だった。研究者の人が書いた新書、好きです。
ランチは大好きなお蕎麦屋さんへ。オフィス街ど真ん中なので少し並んだけれど、東京で一二を争うくらい美味しいお蕎麦(はいはっと調べ)をゆったり食べられて幸せ。この店の近くにオフィスがあればいいのに。
午前中がやたら充実してしまったけれど、本日のメインはミヅマアートギャラリーでの近藤聡乃『ニューヨークで考え中』展。漫画の原画展というのは「好きな作品の生原稿を見る」という行為自体に意味があるものだと思い込んでいたのだけれど、近藤さんの原画は線の一本一本が効果的で、「さらっと読んでいたけど絵としてはこうなっているのか!」という驚きが尽きず、最近『A子さんの恋人』に夢中だということを抜きにしても素晴らしい展示だった。実は『ニューヨークで考え中』はまだ1巻しか読んでいなかったので、コロナ禍のエピソードなどは原画ではじめて読むという贅沢すぎる体験もできた。
神保町に移動して某書店へ。社会学の書棚を眺めていたら、「メディア」「ジェンダー」といったカテゴリ分類の最後が「その他社会問題」という表記で、なんともいえない気持ちになる。その分野の書籍が増えた(=世間的な関心を集めた)ら「その他」から脱することができるのだろうか、とつい「その他社会問題」に分類された本たちをまじまじ見てしまった。本にすらならない社会問題もたくさんあるんだろうけど。大学時代にお世話になっていた先生の著書や、ちょっと仕事に関係ありそうな書籍をいくつか購入、東京駅のカフェでチョコレートドリンクを飲みながらパラパラめくる。
歯医者から東京駅まで、すべて違う駅で用事を済ませながらすべてを徒歩で移動していたら2万歩も歩いていた。帰宅してエリックサイスの稲田俊輔さんのレシピでカレーライスをつくる。はじめてちゃんとスパイスを買ってみたけど、想像以上に「カレー」の味になって感動。

0811 金

やや寝坊して慌てて出かける。飯田橋で友人とランチ。神楽坂のカフェにも寄る。転職の話と恋愛の話とおすすめエンタメの話。『A子さんの恋人』、ラランドニシダさんと尾崎世界観さんのラジオなどを激推ししてしまった。価値観や好きなものの話をフラットにできる友人の存在、本当に大事。
帰宅して夫と買い物に出かけたら花咲蟹が1,000円で売られており、歓喜。今住んでいる街のスーパーはやたらと魚類が充実している。もともと肉を食べたいと言っていたのでステーキ肉を買って、リゾートホテルのビュッフェみたいな晩ごはん。ワインをガブガブ飲み、泥酔して眠る。

0812 土

1ヶ月前に有料観覧席を買って、神宮花火大会。
お昼ごろ池袋で浴衣をレンタルする。衣装店はすごい人で、店に入るのに行列するような始末だった。花火大会の日限定のプランを選んだら料金関係なく好きな浴衣を選べるということだったので、せっかくだからいつも選ばないグレーの浴衣を着てみた。ついでに浴衣に合いそうなグレーのアイシャドウを買ったら、ネットで「ブルべ向け」と書かれていて不安になるなど。わたしは調べるまでもなくイエベ秋だと思い込んでいるのだが、塗ってみると意外と違和感なく馴染んで嬉しい。指原莉乃さんコスメ、さすがの実力だった。このブランドのティントも好き。
夫と待ち合わせて新宿へ。彼はドンキで購入した甚平を着てくれていた。同じテンションではしゃごうとしてくれることに感謝しかない。せっかく和装なので蕎麦を食べて、伊勢丹のお弁当コーナーで花火大会のおつまみを物色する。わたしは以前から食べてみたかった弁松の折詰と仙太郎の葛餅を、夫は今半のお弁当を購入。デパ地下のお弁当を花火大会に持っていくの、大人という感じがする。
開場の少しあとに到着したのだけれど、入場待ち列の整理がまったくついておらず、やたら遠くの最後尾まで向かわされた結果後から来た人よりも入るのが遅くなってイライラする。心が狭い。開演時間までに入場できなかったのでライブを見逃すかと思っていたけど、お目当てのゴールデンボンバーと大黒摩季さんはちゃんと観られたのでよし。ゴールデンボンバーの全力おふざけも、スター性がすごすぎる大黒摩季さんもすばらしかった。摩季さんが「選ばれるのは結局 何も出来ないお嬢様」と歌うのを聴く大量の見物客(カップル多数)、という構図がちょっとシュールで笑ってしまったけど、とにかく生歌に圧倒され、軽快なMCに魅了される。花火がなくても、これだけできてよかったな、という感じ。
花火が上がる直前、会場が暗くなったタイミングで横に座る方にご迷惑をかけてしまい、落ち込みながら花火を観る。協賛企業の広告のあとに花火が打ち上がる、というのをずっと繰り返す構成、かなり新鮮だった。観覧席なのだから当たり前ではあるけど、花火が目の前に打ち上がるのはやっぱり興奮する。
花火を観終えて帰宅途中にセブンイレブンで冷麺を買う。ミネラルを失った身体にスープがめちゃくちゃ美味しかった。
総じて「東京の夏」という雰囲気の1日。

0813 日

昨日疲れ果てて眠り、ゆっくり起床。浴衣を返却しに池袋へ行ったら雨に降られた。傘を持っていなかったので駅から店舗まで全力ダッシュする。
池袋東武で沖縄フェアと台湾フェアが同時開催されているというので覗きに行く。物産展での試食販売が復活していることに驚いた。沖縄フェアでもずくやら沖縄そばやらを食べさせていただいて、島らっきょうを購入。器のお店も出ていて、いつか旅行で買いにいきたいなと思った。沖縄料理は大好きなのに、実は沖縄に行ったことはない。
帰宅して、魚主体の夕食。最近夫婦で自炊に凝っている。贅沢したつもりでも外食よりぜんぜんお手頃だし、何より自分好みの味になる。節約のためにやっているというつもりはないけど、無意識のうちに物価高に辟易しているのかもしれない。

写真は神宮花火大会の会場で。浴衣が着崩れている。有料観覧席のみの花火大会、アーティストのライブ、デパ地下で買った持ち込み、と、何もかも「東京の社会人の夏」だった。知らんけど。




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