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1017週 走馬灯にぜったい出てくる

1017 月

この日記をアップするころには結婚式が終わっていると思うととても感慨深い。なんだかんだで1年以上準備してきたイベント、ちゃんと納得いく帰結を迎えられるだろうか。昨日、寝る前にオットが「結婚式楽しみだね」とぽろっと言ってくれたことになんだか安心した。
先週仕事が片付かなかったので、定時1時間前に始業。ちまちまと企画書を作ったり打ち合わせをしたりしつつ、昼からは出社。他部署のえらい人の意見から前上司がわたしを守ってくれていたことを図らずも知り、ありがたい限りだなと思う。
水曜日から有休を取得する予定だが、どう見ても部署の繁忙期が到来しており、休暇期間中にMTGの予定がいくつも飛んでくる。結婚式の搬入やら直前の美容やら予定が詰まっているので、「〇〇は出なくていいからね、休んでね」という先輩のお言葉に甘えるしかないけれど、休み明けに業務から置いていかれていたらどうしよう、という不安がちらちらと頭を過る。どう考えても結婚式準備を優先したほうがいいとわかっていながら、打ち合わせだけリモートで出席しようか、などと考えている自分の精神性に呆れる。どんな案件でも代わりはいるけど、花嫁に代わりはいない、ということを強く言い聞かせなければいけない。
それなりにまじめに働いていたつもりだけれど作業が終わらず、21時半ごろ退勤。最寄りのスーパーが閉店していたので、少し遠くのスーパーまで歩いて、鶏もも肉と蒸し野菜。もう、早く寝ることがファーストプライオリティだと思う。

1018 火

目覚まし時計を無視し続けて遅めの起床。定時前に業務を始めるか運動するか、30分の使い方に一瞬悩むも運動を選択してリングフィット。少し作業を進めてから、広報的な業務で写真を撮られに行く。そのまま会社へ行ってひたすら作業。今日休暇を取っている先輩の業務を引き取ったら、案件の内容を理解できていなくてミスを犯し、かえって先輩の手を煩わせてしまった。さらに、部署メンバーで作成している企画書の作業漏れを別の先輩にフォローされたりもして、気分は散々。無能と思われたくない、という気持ちが強すぎるが、どちらかというと迷惑をかけたことを申し訳なく思うべき。そしてタスクが終わらないなか、20:30でいったん業務を切り上げて表参道の骨盤矯正へ。以前行ってから2週間弱しか経過していないからか、前よりも若干痛くない気がした。それでもひとまわり顔が小さくなり、身体の可動域も広がった感があって嬉しい。施術されながら、交感神経と副交感神経の話や、焦ると身体が前のめりになって歪んでいく話などを聞き、ちゃんとリラックスして結婚式に臨むためのチューニングが必要だと改めて気づく。帰宅してから業務をやろうと思っていたけれど、明日に回すことにする。帰宅したらプロフィールブック(自作12ページ。これについては日記とは別にどこかで書きたい)が届いていた。多少の反省点はあれど、大きな入稿ミスなどはなさそうで一安心。鶏肉と蒸し野菜を食べ、美容ドリンクを飲んで就寝。

1019 水

今日から仕事休み。結婚式のためとはいえ3日間も休むと顰蹙を買うのではと思わなくもない。起床してリングフィットしたあと、最終支払いのため式場へ。「直前数日間固形物を食べずにいて、当日体調崩された花嫁さんがいらして…」という不穏な話を聞き、むくみを取って痩せることばかり考えていたけどちゃんと食べないといけないな、と思った。昼はひさしぶりの麻辣湯。表参道に移動してお車代の両替をして(銀行の窓口に行くのが久しぶりすぎて挙動不審になってしまった)、受付やスピーチをしてくれる友人へのお礼の品を購入したのち、実家最寄り駅のカフェで少し仕事。結婚式直後の月曜日にプレゼンが入っていて、業務も業務で切羽詰まっているということを思い出しつつ、新しいタスクが振られない分サクサク進捗が生めて少し安心する。業務がひと段落したタイミングで両親への手紙を書き、そのまま実家へ。お車代を両親に預け、夕食を食べる。実家に帰ると品数の多い食事を出されて、いつもより食べすぎてしまう。帰宅してオットと話していたら精神が不安定になり泣く。いい加減ぐだぐだと考えるのをやめて、前向きな気持ちで式を迎えたい。美容ドリンクを飲み、洗濯物を干し、『かぐや様は告らせたい』最新話を読んで就寝。

1020 木

結婚式に向けた美容デー。エステ→眉カット→ネイル→ヘアカラーと行脚しつつ、こまごまとした買い物を済ませる。こんなに自分にお金をかけたことは未だかつてなかったし、今後も当分なさそうではあるけれど、とても楽しかった。いろんな店舗で「結婚式楽しんでくださいね」と言ってもらえて嬉しい。ネイルはテーブル装花の色味でニュアンスネイル、ヘアカラーはいつも通り赤み強めで施術してもらい、満足。蒸し野菜の材料を買って帰宅したらオットが鍋を作ってくれていたので、食べる。それからゲストに配るミニカードを作る。彼もコルギに行って顔が小さくなっていたけど、本人は「あんまり違いがわからん」と言っていた。

1021 金

いよいよ前日。送賓時にゲストに渡すプチギフトを日持ちしないお菓子にしてしまったので、朝からお菓子を購入しにデパートへ。昨日ミニカードを作っていたら枚数が足りないことに気づいたので東急ハンズにも立ち寄った。帰宅して蒸し野菜を蒸しながら無心でプチギフトの袋詰め作業。高校時代のバレンタインデーを思い出した。思い立って塩抜きをすることにして、味付けせずに食べたら意外といけた。ミニカードもなんとか完成し、車で式場へ搬入。衣装などが郵送で届いているかを確認して(届く荷物のなかにあると思っていた小物が一部実家にあることが判明。危なかった)、ウェルカムスペースの飾り方などを相談し、帰宅。当日の新婦は料理を食べられないと聞いたので、新宿に行ってとらやの羊羹、easeのフィナンシェを購入。みんなおいしいもの食べてるから、わたしもせめて控室でおいしいものを食べたいという我欲。これまで散々お菓子を我慢してきたので、単純に食べたいお菓子を買い込む人になってしまった。伊勢丹で村上開新堂のロシアケーキが買えたので、式場のスタッフさんへの差し入れに。いろいろあったけれどお世話になったプランナーさんにもほんの気持ちのギフトを渡す。お金のほうが嬉しいのかな、と思いつつ、受け取ってくれない式場も多いと聞いてプレゼントを選択してしまった。帰宅して塩抜き蒸し野菜&蒸し鶏を食べ、参列してくれる友人にリマインド連絡をして、ゆっくりお風呂に入り、満を辞して22:30ごろ布団に入る、も、まったく眠れない。目が冴えているとかではなく、眠いのにまったく眠れない。そしてなぜか身体が火照って暑い。目を閉じて無理やり眠りにつく。

1022 土

23:30ごろ寝て2:45に起き、しばらく眠れず、次に目覚めたのは8:00だった。結婚式前日という状況ではそれなりに眠れている気がする。朝イチで体重を測ったら、昨日より0.8kg減っていた。塩抜きすごいな。白湯を飲んで友人からのLINEに返信する。リマインドの連絡に対して「楽しみにしてる!」と言ってくれたり、インスタで「結婚式行くからまつパした」とアップしてくれたり、本当にみんな来てくれるんだな、と実感して嬉しい。若干眠気が残るなかバナナを食べて半身浴。ばたばたと支度をして式場に入る。
式場に着いたら、ストッキングやら汗拭きシートやらを入れた鞄を家に忘れていることに気づき、焦りまくる。ストッキングは式場でご用意いただいたものを使って、その他のものはまあマストで必要というわけではないのでいったんよしとする。詰めが甘い自分に落ち込む暇もなくヘアメイクでどんどん顔が出来上がっていき、写真撮影をして、あっという間に式の時間。
式のことはここに書ききれないので別途どこかに書くけれど、結婚というごく個人的なトピックを祝うためにたくさんの人が集まってくれて笑ったり泣いたりしてくれることが本当にありがたく、ずっと楽しい時間だった。コンテンツの準備も美容も、悔いはないな、と思えてよかった。走馬灯にぜったい出てくるくらい楽しい1日だったし、こんなにちやほやしてもらえることは後にも先にもなかろうと思うけれど、この先、結婚式よりも最高の1日を自分の手でつくれる人生を歩みたいな、と思った。
式を終えたあとは新郎と解散して友人たちの飲み会をはしごし、2時ごろまで飲んでホテルに帰還。朝井リョウ・加藤千恵のann0をリアタイしようかと一瞬考えたけれど、疲れすぎていて諦めた。

1023 日

9時台にホテルで起床。参加してくれた人にお礼の連絡をして、いただいたご祝儀を開封して、ホテル近くのとんかつ屋さんへ。ダイエットおつかれさまでした、ということで、なるべく罪悪感のあるものを選んだ。並んで食べたとんかつは信じられないくらい脂が多くて美味しかった。オットと結婚式の振り返りをにこにこと話していたのだけれど、彼のちょっとした発言(反省点の指摘)に自分が責められているように感じてしまって、結婚式翌日なのに険悪な雰囲気になってしまった。価値観の相違だね、と言って解決して、わたしのことを宥めてくれて、やはりありがたい配偶者だなと思う。結婚式という大きなイベントに対して、ひとつの悔いも残したくない、なにも指摘されたくない、満点だと思いたい、という気持ちが強すぎて、何気ない発言に対して被害者意識を肥大化させてしまった。反省。いったん仲直りしたのでアンジェリーナのモンブランを買って南池袋公園で食べたあと、魚金で酒を飲む。結婚式の瞬間のわたしはたぶん人生でいちばんビジュアルがよかったとは思うけれど、好きなものを好きなように食べられることはそれはそれで幸せ。帰宅してお風呂で『ザ・ファブル』を読む。異常に登場する広告に根負けして読みはじめたけれど、面白くてすごい勢いで課金して読んでしまった。日付が変わるころにお風呂を出て、結婚式のブーケを眺めながらしんみりして、少しだけ泣いた。結婚式は、客観的に見ても成功だったと思う。準備してきたことはぜんぶ報われたと思えたし、とても楽しい時間を過ごせた。結婚式というイベントをオットとふたりでつくりあげる体験も、すごく意味があるものだった。ふたりで同じ方向を見て準備を進めて、結婚式自体がまさに「はじめての共同作業」だった。もう見つめあう関係性じゃなくて、いっしょに前を向いて進んでいく関係性になるのだなということを実感して、それはすごく嬉しくて、少し寂しい。明日は仕事だと思い出して眠った。身体がすごく疲れていて、一瞬で眠りに落ちた。

写真はブーケと、わずかに映るカラードレス。
ほんとうにほんとうに楽しかった。

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