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0214週

0214 月

朝起きて、雪が積もっているかな、と窓の外を見たらぜんぜん雪景色じゃなくて拍子抜けした。やたら会議の多い1日。自分がまだ理解できていない技術の話をされて、ちゃんと体系立てて勉強しないといけないんだろうなと思った。なんとなくビジネス書を食わず嫌いしているけれど、そろそろ手を出すべきなのかもしれない。仕事が20時過ぎに終わったので、夕食にネパール風カレーを作る。同居人がカレー好きだし、バレンタインなので。一緒に夕食を摂って、渡さずにいたバレンタインのプレゼント(といってもチョコではなくて、シングルオリジンのお茶。コーヒー豆みたいで選ぶの楽しかった)を渡す。土曜日にバレンタインやったじゃん!と驚いてくれて嬉しい。カレーに使う飴色玉ねぎを炒めながら酒を飲んでいたら泥酔した。

0215 火

仕事が急に落ち着いた。笑っちゃうくらいメールが来ない。わたしの仕事はそれなりに忙しさに波があり、繁忙期の始まりと終わりが特に読めないので、急に拍子抜けするほどタスクが減る瞬間がある(逆もあるけど)。業務には余裕があったはずなのにお昼ごはんを食べ逃して、19:30ごろ終業。注文していた同人誌(同人誌っていうと二次創作っぽい響きになる気がするのはわたしだけだろうか。今回購入したのはエッセイというか、そういう文章)が届いていたので、カフェインレスコーヒーと大福を食べながら読む。最近、日記のような文章ばかり読んでいる。そういうものを求めているのかもしれない。昨日のカレーでカレードリアを作る。ホワイトソースを手作りする自分を褒めた。ポトフも作った。

0216 水

昨日に引き続き業務量が少ない。社内研修動画を視聴したりしつつ、一昨日よく理解できなかった資料を読み返してみる。英語資料だったのだけれど、以前知っていたのにもうわからない単語が多すぎて悲しくなった。受験生のころと比べて知識が劣化するのは仕方がないことだけど、思考力まで落ちていないか心配。英語くらいは、知識もアップデートしていきたい。教養のある大人への道は遠い。

在宅勤務していたら予約していたfoufouのコートが届いた。実物を見ないでコートを買うのは少し不安だったのだけれど、予想以上に素敵なお洋服で、嬉しくなって退勤後用事もないのに化粧して、お気に入りのワンピースを買ってカフェに行った。20時台に食べるケーキ、罪悪の味。昨日届いた同人誌2冊を読みきって、ヘミングウェイ『移動祝祭日』も読了。こんな平日最高だな、と思ったけど、帰って食事を作りながら仕事のメールを見たら案件が炎上していて、それに気を取られている間にポトフが黒焦げになった。さよならポトフ&マイハピネス、という気持ち。落ち込んだ。

0217 木

不機嫌。仕事はどうやら閑散期に突入したらしく、業務の合間に洗濯物を干したりする。配偶者はここのところ繁忙期で、今日も出社。わたしはここ2週間ずっと在宅勤務をしているので、わたしばかり家事をしている、、、とイライラしてしまう。逆の立場のときは家事やってもらってるのに、ダブルスタンダード野郎である。仕事が早めに終わったので、肉じゃがを作る。肉じゃがみたいなちょっと面倒(当社比)なもの、普段なかなか作らないけど、割と美味しくできて嬉しい。今週は手の込んだ料理(繰り返すけど当社比)をつくっていてえらい。褒めてほしい。という気持ちが祟り、夕食を食べはじめてすぐ、テレビをつけて動画を物色していたオットにブチ切れてしまう。わたしの母親は食事中にテレビを観ることを嫌う人で、そんなことで怒られるのが嫌だったはずなのに、同じことをしてしまった。別にテレビが嫌なのではなくて、あなたのために頑張るわたしをもっと認めてほしい、みたいなことなんだろうけど、前述の通りたまたま仕事が閑散期だっただけで、家事は仕事に余裕があるほうがやるというお互い様スタイルで合意しているので、理不尽極まりないキレ方。朝井リョウさんが以前ラジオで「あなたのために〇〇した」と思っていると、「なのに裏切られた」みたいなねじれた感情が出てきてしまうから、「わたしがあなたへの愛を表現したくて」とか、「わたし」を主語にしたほうが人間関係はヘルシーになる、という話をしていて、それは超絶納得したのだけれど、実践するとなると難しい。落ち込みながら寝る。

0218 金

在宅勤務を続けているから精神の調子が悪いのでは?と思い至り、ちょっと所用もあったので午後から出社。お昼ごはん食べてから行こうか悩んだけど、会社近くのタイ料理屋さんでガパオライスをテイクアウトして食べたら、「他人が作った味」がして嬉しかった。やっぱり自分が作った食事ばかり食べているとよくないらしい。同期や後輩や部長もオフィスに来ていて、トラブルの相談をしたりしながら過ごす。在宅のほうが自分のタスクは進むけど、誰かと会話しながら仕事をするとやっぱり精神によい。オットが今日は早く帰れるからごはんつくるよ、と言ってくれたので、お言葉に甘えて21時ごろ帰宅。ごはんおいしかった。もやもやも晴れる。寝る前に、ぜんぜん別件で以前わたしが配偶者に押しつけたルールを自分自身が守れていないことに思い至り、また自己嫌悪に陥る。ときどき、配偶者が「理解のある彼くん」で、自分はずっと彼の優しさを搾取しているのではないかと思うことがある。そしてそれは見捨てられ不安につながる。どうしたらもっと理性的に暮らせるんだろう、と思って、カウンセリングを調べたりする。本気で何かを変えようと思ったとき、いちばんいいのはお金を払うことだと信じているので。でも、カウンセリングって選び方が難しくて、っていうか無資格でやってる人こんなにいるんか、とか思って、躊躇。寝る。

0219 土

オット不在の週末。ワカサギを釣りに行くらしい。朝から美容室へ行って、髪を染める。ここ2年くらいお世話になっている美容師さんは、テンションが低くてよい。「春なのでピンク強めにしておきましょうか」と提案してくれて、春の髪になる。友人と会う予定の前に彼女への誕生日プレゼントを買いたかったのだけれど、時間がギリギリすぎて、表参道を爆走。中目黒のスパニッシュでランチ。会うの半年ぶりとかで、近況報告に花が咲きまくる。配偶者にストレスをぶつけてしまう件についても聞いてもらって、「そこでちゃんと甘えたり向き合ったりできるのがパートナーなんじゃないの」と言ってもらって、少し心が軽くなる。彼女には数年前にわたしが自己嫌悪で悩んでいるときにも印象深い言葉をかけてもらった。ありがたい友人。ランチのあとにはチョコレート屋さんに行って、ホットチョコレートを飲む。そこでもずっとノンストップで話していて、気づいたら20時だった。ランチの約束で20時解散て。帰りに渋谷のデパ地下でお惣菜を買って、家で酒を飲んだ。生年月日が同じアイドルのYoutube動画をはじめてテレビに映したら、表情がよく見えて感動する。オットが「もっとでかいテレビほしい」って言っていたの、あんまりよくわかっていなかったけど、たしかにでかいテレビほしいかも。

0220 日

ジムに行く。ジムでもアイドルを眺めていた。長風呂してからメイクをして新宿バルト9へ。観たいと思いつつ3時間という長さにびびっていた『ドライブ・マイ・カー』を鑑賞。悠長にお風呂に入りすぎてギリギリになり、昨日に引き続いて街中を爆走。シアターはほぼ満席でびっくりした。村上春樹氏の原作は以前さらっと読んでいたのだけれど、あまりにも別物で驚いた。「原作」というより「based on」という感じ。劇中劇の使われ方も美しすぎて、完成度の高さに唸ってしまう。あと、画が綺麗すぎる。写真展やってくれ。終始わりと穏やかに進行する物語だったけど、雪のなかでの会話シーンでは泣きかけてしまった。抑制と解放。映画館を出たあとも感傷が抜けなかった。すごくよい映画だったと感じる一方で、わたしにもっと教養があったら、もっと深く理解できたんだろうなと思うと悲しい。村上春樹氏の小説を読むときも、そういう気分になりがち。紀伊國屋で本を買ったりして気持ちを鎮める。『差別感情の哲学』と『暇と退屈の倫理学』を購入した。ぜんぜん気持ち鎮められてないチョイスで笑える。夜は大学の同期とごはん。仕事の話ばかりする。ぜんぜん違う業種の話は楽しい。彼は、俺上昇志向とかあんまりないんだよね、と言いながらキャリア設計をめちゃくちゃ考えていた。わたしは余程ぼんやり生きているな、と思ったけど、それはなんとなく言えなかった。

写真はホットチョコレート。史上いちばんよい香りがするホットチョコレートでした。素敵なお店だったな。

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