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0212週 痛さには目を瞑って

0112 月

夜更かしした割に9時くらいに起きてチェックアウトする。行きたかったランチのお店が2店連続で休業していて、大学の近くの肉料理屋さんへ。何度か行ったことがあって、変わらずとっても美味しかったのだけれど、ハンバーグを最後まで食べたら胃もたれして歳を感じた。
出町ふたばに並ぼうとしたら信じがたく混んでいたので諦めて、出町柳から鴨川を歩いて南下した。やたら暖かくて梅が咲いていたりもして、すぐそこに春が到来しようとしているのが肌でわかる。そして花粉症の予感も。
四条烏丸から烏丸線で京都駅に戻って新幹線に乗る。3連休最終日だから新幹線はすごく混んでいて、しかも改札が壊れていたりもして、観光地としての京都ってこういう感じだったなあと思い出す。今回の滞在は全体的に観光というより帰省という感じがして、すごく楽しかった。大学の知人に会って、わたしも人生に気合を入れ直そうと思いました。
新幹線で島本理生『2020年の恋人たち』を読む。ぜんぜん状況も文脈も違うのに、「無理やり握りしめていた偽物の保証のほうが、ずっと不安を生んでいた」という言葉がやたらクリティカルに感じられる。偽物の保証。
帰宅して一息ついたらどっと疲れを感じて、早々にご飯を食べて、ちょっとだけゲームして寝る。

0213 火

ひさびさの仕事。朝から会社に行くか悩んだけど眠たすぎるので午後から行くことにした。
お昼にTOEICの結果を見る。このくらいの点数だといいな〜という希望的観測をそのまま反映したようなスコア。つまり、そこそこ、ぼちぼち。社会人になってから仕事でほとんど英語を使っていないわりに4年前の自分よりはよい点数を取れているので、率直によかったな〜という気持ち。目標にはまだ遠いけれど、わかりやすく数値で結果が見える努力は精神によい。
出社して粛々と働いて18時過ぎに退勤。新しい部署に異動してから、ようやく能動的な働き方が少しだけわかってきた気がする。身動きが取れていなかった1ヶ月半からの脱却。脱却してばりばり働きたいかと言われると微妙なところではあるが。
早めに会社を出て夫へのバレンタインギフトを調達する。某コスメブランドのメンズラインを選んだところ、ショッパーが700円で売られていてびびり倒す。いくらなんでも高すぎない?
ターミナル駅の本屋で3冊本を買って、帰宅してちょっとだけ読み進めてから夕食。お風呂に入って、日付が変わる前に布団に入る。

0214 水

ハッピーバレンタイン。そして打ち合わせのあまりない1日。
京都で人と会ったことで少し勢いづいて、その勢いのまま、何人かの人に連絡を取って、会いたい人を紹介してもらう。知り合いの知り合い、を辿れば会える人だとわかっていながら、なんか図々しい気がしてコンタクトを取れずにいたのだけれど、本当にあっさり「ランチしましょう」「zoomしましょう」「飲みに行きましょう」と言っていただいて、もっと早く頼ればよかったのかもしれないと思った。当たり前のことだけど、自分が動けば状況も動くし、どれだけ頭のなかでぐるぐると考えていても、口に出さなければ機会が巡ってくるのを待つしかないわけで、恥ずかしさとか痛さとかにはいったん目を瞑って、状況を動かしてみようと思う。自分の(たぶん身に余る)欲望を言語化して、そのために人を巻き込むのってめちゃくちゃ怖いのだけれど、周囲の人が優しく受け止めてくれて、そのことに救われている。
夜は夫とバレンタインディナー。今住んでいる街、いわゆる「ハレ」っぽいお店ぜんぜんないと思っていたのだけれど、ふと見つけたフレンチがめちゃくちゃおいしく、コスパもよく、最高だった。ほろ酔いでカラオケに行き、帰宅してプレゼントも渡す。ごはんを食べながら夫にキャリアの悩みを話していたら、「自分の人生なんだから好きにしたらいいし、目先のことより人生トータルでのプラマイを考えなよ」と言われ、ありがたすぎるスタンス、と思う。彼がなぜわたしと結婚したのか、ずっとよくわからないが、配偶者には本当に恵まれているなあとしみじみ。

0215 木

在宅勤務。夫も在宅だったので、彼が昼ごはんを作ってくれた。チャーハンおいしい。夫が作るごはんは夫が作るごはんの味がする。
午後、働きながら謎にいろいろ考えこんでしまう。わたしは「ライフイベントを最速で進めたい」とか「人から『順調な人生』と思われたい」みたいな欲望がたぶん人より強くて、それを進路選択の指針にしていたようなところがあるのだが、ふと立ち止まってみると、「順調な人生」という概念ってそれ自体が自己目的化した瞬間にめちゃくちゃ色褪せるものなんだと思う。かといって、他者からの目線を意識しない「やりたいこと」はそう簡単に見つからないし、見つかったとしても、わたしの性格上そこに踏み込むことは選択できないのではないかという気もする。でもこのままぬるぬる働いていたら自分のこと嫌いになりそう。
退勤して花粉症の薬をもらいに行く。耳鼻科めっちゃ混んでた。
上記のことを夫に話したところ、「君はマジョリティの選択をし続けてると思ってるみたいだけど、客観的にみたら別にそんなことないし、すべての選択はグラデーションなんだから、どこに線を引くかでしかないのでは」と指摘され、クリティカルすぎてくらくらした。わたしが固執しているだけで、そもそも「順調な人生」なんて存在しないのである。たしかに。

0216 金

珍しく朝から出社。粛々と働く。キャリアについて考えるなかで、話を聞いてみたい!と思った社内の方にランチに連れて行っていただく。思っていたのと違ったこともありつつ、自分が望む道を歩んだ方の経験談は本当に勉強になるし、そんな貴重な情報をほぼ初対面の若手に惜しみなく話してくださること自体がありがたすぎる。キャリアのビジョンが具体性をもって立ち現れてきた。
夕方に突然業務が立て込んでクラクラしつつ退勤して上司との社内飲み会。ひょんなことから結婚指輪の話になり、「〇〇さんは指輪付けてないんですね」と何の気なしに言ったら「離婚裁判してるんだよね〜」と言われてびびり倒す。安易な発話をしてすみませんでした…という気持ち。
すごく酔ったので1駅歩いてから帰る。それでもまだ足元がふわふわしている。

0217 土

やや二日酔い。午前中から動き出したいと思っていたのに、お風呂で漫画読んだりしていたらあっという間に午後。仙台に住んでいる友人がシーラカンスモナカを送ってくれる。嬉しい!さっそくひとつ食べる。
午後に麻布十番の某所へ。ハイソな街に来るたび、夫が某東横線沿線の街のことを「いけすかない街」と形容したことを思い出して笑ってしまう。東京の土地ヒエラルキーみたいなもの、わたしはわりと内面化してしまっているところがあるけど、関西出身の夫からすると阿呆みたいなんだろうな。
東京駅の丸善に寄って帰宅。欲しかった本が絶版になっていたので中古を発注する。最近いろいろあってやたら本を買い込んでいるのだけれど、本って意外と高いし意外と重い。重さは電子化で解決できるのかもしれないけど、紙で持っておきたいと思ってしまう不思議。
夫不在のためひとりで夕食を食べていたら、意外と早く彼が帰宅してきたのでふたりで飲酒しながらスイカゲーム。ぐだぐだ考えていることをぐだぐだ聞いてもらう。夫はわりと自立して自分の人生を考えているのに、わたしは誰かに壁打ちしてもらわないと意思決定ができないの、ダサくて悲しい。

0218 日

昨日よりちょっと早く起きて(と言っても10時)、ジムへ。「月に5回はジムへ行く」と目標設定をしたのに、今月2度目なのよくない。数ヶ月ぶりにGERAで尾崎世界観さんとラランドニシダさんのラジオを聴く。文フリでロケしている回、同じ熱気をおふたりも共有していたのだなと思うと楽しい。友人が会場で「いま尾崎さんとすれ違わなかった?」と言っていて、出展されてるしそういうこともあるのか!と話していたのだが、この収録だったとは思わなかった。
夫と近所の寿司屋でランチしてから羽根木公園で梅を眺める。羽根木公園、そこそこ都心なのに地域コミュニティが機能している感じがする。子ども自体の外遊びの思い出話などをするたび、夫とのスクールカーストの差(もちろんわたしが下)を思い知ってちょっとおもしろい気持ちになる。
新宿でちょっとカラオケしてから、上野で高校の同級生とごはん。教えてほしいことがあって彼とは2年半ぶりくらいに会ったのだけれど、本題もそれ以外も話が尽きず、結局5時間くらい話し倒していた。示唆的なことを言ってくれる友人、ありがたい存在すぎる。
暖かったので最寄り駅で少しだけ散歩してから帰る。気づいたら1時。

写真は京都の梅。京都でも東京でも梅が咲いていて、もう春がくるのかと衝撃を受ける。わたしは秋の終わりからぐだぐだしているのに。来年の春がくるころには、前向きになれているとよいなあと思う。

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