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【詩】シーサイド・ラブ・バーガー+お知らせ

あの海でサーフィンをしたあとは
必ずシーサイド・ラブ・バーガーに行く
潮風を焼けた頬で受け止めて
駐車場にモスグリーンの車を止める
ヤシの木と灼熱の太陽の下
繋がれた茶色の犬に挨拶して
重たい扉を押せば鈴が鳴る
冷房のよく効いた店内の
ティファニーブルーの壁には
アンディウォーホルの牛が飾られてる
雑に向日葵が刺さった花瓶
BGMはレッド・ホット・チリ・ペッパーズ
肉の焦げる香りでお腹はペコペコ
看板に7種類のバーガーが並んでいる
俺は迷わずジェット・バーガーを注文する
フライドポテトともちろんビールも
金髪にチャーミングなそばかすの
ウェイトレスがオーダーを取り
それを厨房に大声で伝える
寡黙なマスターが2ミリだけ微笑んだ
すぐに冷えたビールが出てきて
一人で「乾杯」とグラスに唇つける
そして待望のジェット・バーガーが登場だ
分厚いパテが三枚にチェダーチーズ
トマトに玉ねぎにレタスがぎっしり
特製ソースは黒胡椒で辛い
俺は獣のように思い切りかじりつく
脳内麻薬がドバドバでる悪魔的な味だ
一気に生き返った気分になる
ぜんぜん死んでないけどな

【お知らせ】

詩誌「月刊ココア共和国」2022年4月号の傑作集Ⅲに僕の詩が掲載されました。電子書籍版でも読めるので、目を通してもらえたら嬉しいです。今後とも精進して参ります。よろしくお願い致します。

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