【詩】エゴンシーレなふたり
メイフラワーホテルの23階で
きみの細い足首に
星のアンクルを捧ぐよ
滑らかなかかとに
キスをするとき、どんな姿勢だろう
下半身に神様は宿るっていう噂を
ちょっと信じている
浴槽で触れたきみのお腹が
故郷よりも愛おしい
風邪をひいている時のような
掠れた声をレコード盤にして
ジャケットはきみの透明な瞳がいい
それを飾った部屋に観葉植物と猫
英雄になんてなれないから
火傷で爛れた歌を捧ぐよ
傷だらけの指が僕の首をなぞる
さっきまで小説をタイプしていた指が
硝子のように冷たい指が
凍り付いた夏の下、燃えるように求める
BGMはキム・ソウルのフォークソング
冷房は18度で汗ひとつ流れない
お腹が冷えないように
ぴったりくっついて
何度も名前を呼び合った
夜明けまでは天使
そしてエゴンシーレなふたり
好き、どれくらい?
世界中の星が全部壊れるほど
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