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【詩】初恋の花

幼稚園の時好きだった
花ちゃんは瞳がグリーンだった
唇は小鳥のようにツンとして
枯れた声で笑ってた
ペンギンのぬいぐるみを
いつも持っていた
滑り台やブランコで遊んだ
カスタネットを叩いて
一緒にアンパンマンを歌った
同じタンポポ組で
僕らはお似合いの二人だった
毎朝、花ちゃんに会うのが楽しみで
30分前から幼稚園バスを待っていた
遠足のとき、二人で
グループからはぐれて
噴水の前でお弁当を食べた
あとで先生にすごく怒られたけど
素敵な思い出だ
花ちゃんのお別れ会で
声が出なくなるくらい泣いた
初めて知った寂しさは
僕を寂しがり屋にさせた
でも最後にくれた
ペンギンのぬいぐるみは
今でも部屋に置いてあるんだ
色褪せていくことが
美しいと思うときもある

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