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【詩】黒いコートの詩

このフード付きの黒いコートは
祖母が誕生日に買ってくれたものだ
ずっと部屋に引きこもっていて
同じ服ばかり着ている僕に
少しはオシャレして外出しなさいという
メッセージが含まれているのかもしれないが
とっても素敵なコートなんだ
フリッツ・アートセンターという絵本屋
その帰りに寄ったカフェに売っていた
「この服とかお前に似合うんじゃない?」
そう言って祖母は黒いコートを手にとった
鏡の前でそれを羽織ってみたら
僕の頭に電球の星が咲いた
ぴったりのサイズと雰囲気だ
まるで生まれた時から着ていたみたいに
ふたりの天使に、ひとつの願い事
冬空の下、薔薇を一本持って町を歩こう
ウキウキしたり、ドキドキしたり
ずっと部屋に引きこもっていて
同じ服ばかり着ている僕に
少しはオシャレして外出しなさいという
メッセージが含まれているのかもしれないが
とっても素敵なコートなんだ

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