邂逅:miletの音楽に響く哲学的対話 – レヴィナスとメルロ=ポンティの視点から
前回は「Love when I cry」を題材に、レヴィナスの「顔」という視点から、終わりのない責任と愛についての考察をしました。今回は、レヴィナスの視点を引き継ぎつつ、同じくフランス現象学の巨匠であるメルロ=ポンティの視点と対比させながら、miletの「邂逅」に迫ってみたいと思います。miletの「邂逅」という曲は、彼女の透き通るような声とともに、失われた愛に対する深い喪失感と、それでも消えない希望が美しく織り込まれています。
メルロ=ポンティは、20世紀フランスを代表す