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中学生のための「ポスターセッション入門ガイド」<プレゼンの技術とコツ>【自分の研究の魅力を伝えよう!】

<最も重要なポイント>

「発表」という意識よりも、「対話」の意識をもつ

「発表」という呼び方をしていますが、会話の延長線上にあると思ってください。聞き手(ここでは「オーディエンス(聴衆)と呼びます)は、話を聞いたあとに、あなたに質問をします。一方通行のやりとりではない、という意識を持ちましょう。

パート1:コミュニケーション

「アイコンタクト」と「笑顔」

目線は、相手をただ見るだけではいけません。しっかりと意思疎通をする「アイコンタクト」を心がけましょう。

<アイコンタクトの重要性>
プレゼンテーション中、極端に言えば、約99%の時間を聴衆の目を直接見ることが推奨されています

相手と意思疎通をしている感じを出そう

視線の切り替えと移動

1つの「短いテーマ」「短い考え」を言うときに、オーディエンスの中の誰か1人に話しかけるようにしましょう。センテンスやパートごとに区切って、次の人とアイコンタクトをとるようにするとよいです。

いつでもスマイル(笑顔)を!

アイコンタクトをしている間は、自然に笑顔を保つことが重要です。多くの人がプレゼンテーション中に過度に硬い表情になりがちですが、笑顔を保つことで、オーディエンスは応援したくなります。

確かに目を見ているが、アイコンタクトとは言えない。笑顔なら与える印象がかなり違う。

<チェックリスト>
▢ 自分のメモを見すぎてないか
▢ 自分のポスターやスライドを見すぎてないか
▢ 天井や床を見すぎてないか
▢ 視線が偏りすぎていないか
▢ 同じ人とばかり、アイコンタクトをしていないか
▢ アイコンタクトをしている間、笑顔になっているか

練習次第では、こんな感じでできるはず

【緊急対応】うなずいている人を探そう
話している途中に内容を忘れてしまった、言いよどみ(”噛んだ”)をしてしまった場合、つい焦ってしまうこともあります。それでも、心を落ち着かせるためには「味方」を探しましょう。
友達や顔見知りがいれば一番よいですが、「うなずいてくれる人」を探しましょう。自分の話を聞いてくれる人は、とても心強いです。

パート2:姿勢とジェスチャー

姿勢とジェスチャーは一緒に行うべきものです。プレゼンテーション中、姿勢を変えすぎないことが重要です。

基本姿勢

「自然体」が基本。ポスターセッションの場合、その研究内容が主人公です。よって、必要以上に身振り手振りをつける必要はありません。

・両足は肩幅くらい
・手はベルト(腰)くらいの高さに。軽く握っていてもOK

とりあえずは、自然体。これが大切。

よりよく見える「自然体」のつくりかた

ステップ1.足の裏に前に少しだけ体重をかけ、 かかとに少しだけ浮かすイメージ。(足全体は床に触れています)ただし、ひざなど足のどこかに力を入れないようにしてください。
ステップ2.体を少し前傾させる。
これで、自然な立ち姿勢を維持できます​​。

いろんな方向から、立ち方をチェックしよう。
よくない例:これは、体重をかけすぎ。膝は曲げない。

ついついやってしまう「よくない姿勢」

オーディエンスから見て、気が散ることはしてはいけません。しかし、無意識な行動はついやってしまいます。よくあるパターンを紹介します。

● 足を前後に入れ替えたり、重心を片足に乗せたり、足を交差させる

これではポスターセッションに集中できません。

● ポケットに手を入れてしまう

どんなによい表情でも、ポケットに手を入れたら台無し。

● 腕組みをする

つい腕組みをしてしまう人は注意


パート3:話し方・発声

相手に届く声の大きさ

広い場所での発表では、大きくはっきりと話すことが重要です。自分が思っているほど声は大きくありません。はじめ、ほとんどの人の声は小さく聞こえます。お腹から声を出して最後列の人にも伝わるようにしている

● 発声方法(やや難)

お腹から声を出し、最後列の人にも伝わるように発声することが推奨されています。(会場の大きさやマイクの有無など状況に合わせましょう)

話す速度(スピード)

オーディエンスはあなたの発表を初めて聞きます。人は自分の知らない内容を簡単には理解できません。特に重要な部分ではゆっくり話すことを強く意識しましょう。

滑舌を良く

普段の会話と大きな声の会話では、滑舌のよさも違います。オーディエンスが聞いていて内容を理解しやすいように、単語やセンテンスがつたわりやすく話すようにしましょう。

<ポイント>
発表の中で「重要なアイデア」を伝えた時は、一時停止してみてください。その後に自分から少しうなずくと、オーディエンスも連動してうなずいてくれます。すると、よりあなたの発表に注意が向くでしょう。

発声練習は、声の出し方に自信がない場合に特に有効です。


パート4:発表者が舞台上で避けるべき行動

ポケットに手を入れたり、自分の髪を触る

リラックスしすぎた印象や不真面目な態度を与える恐れがあります。

足を組んで立ったり、足を交差させて立つ。 不安定な姿勢やカジュアルすぎる印象を与えるため、避けるべきです。

目をそらす
目が合わないと、オーディエンスは聞きたい気持ちが減ってしまいます。

早口で話す: 早口は聴衆に内容を理解させにくくします。

話の途中で「えー」と言う、あるいは言葉を詰まらせる

どんなに堂々としていても、ポケットに手を入れてはいけない
これが1つのゴールです

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