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【素粒子のお話】 レプトンってなに? 荷電レプトン編

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前の記事では、この世界にある物質のもとになっている素粒子のうちのクォークのお話だったので、今回はレプトンについてのお話です。

レプトンには電気を持っている荷電レプトンというグループと、電気を持っていないニュートリノというグループがあり、それぞれがクォークと同じように3つの世代にわかれています。

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一覧を見てみるとわかるように、荷電レプトンが世代ごとに電子ミュー粒子(ミューオン、ミュオンとも呼ばれます)、タウ粒子(タウオンともたまに呼ばれます)と名付けられているのに対して、ニュートリノもそれに対応して電子ニュートリノミューニュートリノタウニュートリノと呼ばれています。

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おそらく素粒子の中でいちばん有名なものが、荷電レプトンの第1世代にいる電子です。「原子のまわりを回っている」とか「電流のもとになっている」とか「たくさんの化学反応のもとになっている」とか、とにかくとてもとってもはたらきものです。電子がない世界なんて想像できません。(そんな世界を想像するのは、とてもとても楽しい思考実験だとは思います)


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荷電レプトンの第2世代のミュー粒子は、電子ほどではありませんが、けっこう身近にあります。宇宙のどこかから飛んできたすっごい高いエネルギーの粒子が地球の飛び込んだときに大気にぶつかってたくさんの粒子が作られるのですが、その中にミュー粒子が含まれているのです。そう、ミュー粒子は空から降り注いできているのです。

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そんな空から降り注ぐミュー粒子を使って、ピラミッドの中を覗き見しちゃうような楽しい実験などが行われていたりします。


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タウ粒子は電子やミュー粒子ほど身近な存在ではありません。頑張らないと見つけられないようなやつです。荷電レプトンの中では一番重いです。電子なら3,500個ぶん、ミュー粒子なら17個ぶんくらいです。電子軽いね!

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残りのレプトン、ニュートリノはまた次回。

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