30 布施明 ☆ 若い明日(青春とはなんだ)

【MY FAVORITE SONGS 30(私は音楽でできている)】

 受験のときに、公立高校を落ちて私立に行ったら(親に負担をかけるので)ひたすらガリ勉しよう、公立に通ったら部活に入ろう、と大まかに考えていました。まかり間違って公立に入ったので、中学の時に途中で挫折したバスケット部に入ろうと、シューズを買って準備していたのですが、いざ練習を見に行ったら、何か違うなと思い始めました。隣のバレー部の方が、活気がある感じがしたのです。それもそのはず、春の全国高校バレーで、準決勝まで行ったチームだったのです。もう少し見て回ることにしました。

 グランドでは陸上部、サッカー部、ソフト部、ラグビー部、テニス部が練習をしていましたが、圧倒的に活気がある感じがしたのがラグビー部でした。あまり深く考えることなく、直感的にこれにしようと思い、ラグビー部に入りました。おそらく直にラグビーを見たのは、初めてだったと思うのですが、3年間をかけるに値すると思ってしまったのです。バスケシューズは友達に譲りました。

 ラグビー部を選ぶなんて、体力的に(50m9秒台、体重50㎏台ヒョロヒョロ)相当厳しいのに、なぜか短絡的に無謀な選択をしたと思うのですが、いろいろ考えてみると、理由が3つあるような気がします。

 一つは、中学の時に兄の本棚にあった大宅歩さんの『詩と反逆と死』という本です。大宅歩さんは詩人で評論家だったらしいのですが、高校時代にラグビーで頭部等を怪我して、何度も発作を起こすようになって、30代で亡くなられた方です。本はその遺稿だったと思います。とにかく本の題名がカッコいいなと思ってしまいました。

 二つ目は、その本の影響もあってか、兄がラグビー部にいたことです。ただ兄は私と違って、運動能力が優れていて、足もめっちゃ速かったのですが、1年途中で辞めてしまいました。辞めてしまったのですが、兄の中学時代からの親友がずっとラグビーを(早大まで)続けていて、よく家に来て見かけるのが、カッコいいなと思っていました。

 そして三つ目はやっぱりテレビの影響です。私が小学生時代、学園青春ドラマの先駆けとも呼ばれる「青春とはなんだ」をずっと見ていたのです。いまでも、オープニングの映像と流れる布施明さんの主題歌は、一瞬にして、カッコいいなあと思った小学生時代に私をタイムスリップさせてくれます。

応援よろしくお願い致します。