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元作詞家の気になる名脇役たち その③

♬ Beth

KISS(Vo. Peter Criss)

 ド派手なフェイスペイントを施したアメリカの四人組ロックバンドと言えばもう皆様お判りでしょう…KISSです。1973年結成、途中創立メンバーであるジーン・シモンズ、ポール・スタンレーを除いてのメンバー入れ替えは何度かあったものの、それでも幾度もの困難を乗り越え休むことなく今だ現役活動を続ける彼等は、間違いなくアメリカを代表する世界的ロックバンドです。

 初来日が1977年、NHKで収録された放送を観た時の印象ですが、爆発音に炎が上がり、口から火や血糊を吹く。しかもあの出で立ち故、それはまるで幼少期に観た“仮面ライダー・ショー”を彷彿とさせるものでした。そう、最早ロック・コンサートではなくアクション・イベントをワクワクしながら観ている…そんな感覚です。

 そんなKISSに於ける今回の名脇役は、バンド創立時から参加しているドラマーのピーター・クリスです。

参加経緯 1973年-1980年・1996年-2001年・2002年-2004年

 1980年にはアルコールとドラッグの摂取過多により半ば解雇の形で脱退、その後のソロ活動を経て再度復帰します。彼は当初よりメンバーの中で私の一番のお気に入りでありました。ご覧の猫メークで首を左右に傾けながらのプレースタイルが何とも愛らしかったのです。聞く所によれば X JAPAN のYOSHIKI氏も彼から受けた影響が大きいと公言されているようです。

 楽曲「♬ BETH」では彼がヴォーカルを担当しておりますが、当楽曲はKISSのナンバーとは思えない異例な仕上がりをしています。哀愁を帯びたピアノのイントロからピーターのしゃがれ声で曲は始まり、それ以外の演奏は全てニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団によってのみ行われております。従来のギターやドラムの音は全くいたしません。リリースに当たってはKISSの楽曲らしくないという理由から当初メンバーの反対もありましたが、蓋を開ければアメリカのビルボードチャートで7位を記録する大ヒットとなりました。KISSのバラード史上No.1と充分に言える楽曲です。

 私にとっては主役とも言えるピーター・クリスが唄う「♬ BETH」です。PVに併せてちょっと面白い公演映像もアップします。


ご覧頂き有難う御座います🙇‍♂️

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