ウギ1stミニアルバム「YUQ1」より「On Clap」感想
「On Clap (featuring Lexie Liu)」
英語詞。
ヒップホップである。リリックもヒップホップマナーだ。
韓国でも日本でもここまであけすけに謙虚さの欠片もなく身もふたもないことを歌うと、まだまだ大炎上するかもだが、ソヨンにしてもウギにしても「アイドルとして謙虚で可愛くあること」を、ヒップホップのリリックではかなぐりすて、私はお金持ちだからとか会社をディスったりだとか、不穏な発言とかをヘイキでやる。
日本のアイドルオタクたちはそういうところにドン引きし、怖がるのだろう。
僕自身は、それとは別に、あんまりそういう価値観に基づいたリリックは好きではないが、ヒップホップとはそういうものだとは知ってて、だからいちいち真に受けたりはしない。むしろ日本のヒップホップは、特にテレビでは炎上を恐れて露骨にヒンシュクを買いかねないリリックをラップしないから、こいつらやる方も聞く方もヘタレだな、いちいちリリックを真に受けて叩くヤツらはヒップホップ文化を知らないんだな、ダサいなとしか思わない。(余談だが、だからソヨンの会社批判と契約がもうすぐ切れるんだぞ、私を止めるものは何もないんだぞというラップに動揺して何か考察を始めたりする連中が出てくる)
まあリリックを韓国語ではなく英語にしてるのも、だからなのかもな、と思う。
曲自体は本格的なヒップホップでかっこいいったらない。
僕は「This beat on slap, bad boogie babies on tap」のtapの部分の発音と、1st Verseの「LeBron」「let 'em」「7/11」「heaven」のライム(韻)とフロウが好きで、耳に残る。
あと気になってLexie Liu 刘柏辛さんのプレイリストを作っちゃいました。
「1998年生、湖南省長沙出身。中国とアメリカで活動。2015年、韓国のオーディション番組「K-pop Star」第5シーズンに出場。2017年、「サウス・バイ・サウスウエスト」(SXSW)に出演。初めてSXSWに出演した中国アーティストとして知られる。2019年にはEP「2030」をリリース。2023年『金曲奨』の最優秀女性シンガーにノミネートされた」
だそうです。
この曲は完全にアメリカ向けなのではないかな。
やはりこのミニアルバムは、ウギの音楽的引き出しを披露しているようだ。