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トルストイ「復活」登場人物表②(第二編八から第三編二十八まで 新潮文庫版下巻分)

* 下巻部分は米川正夫訳修道社版を使用しているため、新潮文庫版とは若干表記が違います。
 
ニコーレンカ・イルチエーニエフ 「幼年時代・少年時代・青年時代」の主人公
水車場の主人 ネフリュードフ公爵のパノーヴォ村の屋敷と家具一式を十分の一の価格で買い取った男
サマーノフ 大地主。ネフリュードフ公爵の友人のシェンボックに財政管理を任せている。
グリーシン 立派な厩を持っている
体中にい石炭酸の臭いのしみ込んだ若い医者 カチューシャが働く病院の医者。囚人たちに寛大な処置をとっている。
カチューシャと一緒に働いている看護婦 カチューシャと病院で一緒に働いている
ヴァイオリンの伴奏をするピアノ弾きの女 カチューシャとともに生活の改善を図る
クララ カチューシャの仲間
医員の助手(ウスチーノフ) カチューシャに欲情

「ペテルブルグの貴族や役人たち」
エカチェリーナ・イヴァーノブナ・チャールスカヤ(チャールスキイ伯爵夫人) ネフリュードフ公爵の母方の叔母。60才。ネフリュードフ公爵の母エレーナ・イワーノブナ公爵夫人のことはエレンと呼んでいる。
イヴァン・ミハイロヴィチ・チャールスキイ伯爵 エカチェリーナ・イヴァーノブナの夫 前国務大臣。特に信念がないという強烈な信念を強固にもっている堂々たる俗物。
アリーヌ 娼婦の収容更生施設を作った。
リョーブシカ エカチェリーナ・イヴァーノブナ・チャールスカヤのいとこ。大審院に勤務。
キゼヴェーテル チャールスキイ伯爵家に出入りしている宗教者。キリスト教の本質は贖罪に対する信仰に存するという教義を掲げているが、自分自身の話に感動しているだけの偽物。
クリーグスムウト男爵 ネフリュードフ公爵の父の友人だった。
チェルヴャンスキイ マリエットの夫
マリエット エカチェリーナ・イヴァーノブナ・チャールスカヤ(チャールスキイ伯爵夫人)の親友。あまり富裕でない貴族の家庭に育ったが、官海遊泳術に長けたチェルヴャンスキイと結婚した。
ナターシャ(ナタリヤ・イヴァーノヴナ・ラゴージンスカヤ)ネフリュードフ公爵の10歳上の姉
イグナーチィ・ニキーフォロヴィチ・ラゴージンスキー ナターシャの夫。ネフリュードフ公爵の姉婿。ネフリュードフ公爵と激しく議論する。

カメンスキイ 決闘で腹部に弾丸を受け死亡。
カメンスカヤ夫人 息子(カメンスキイ)がポーゼンと決闘して死ぬ。
ヴラジーミル・ヴァシーリエヴィチ・ヴォリフ 大審院上訴局。自身を廉直の士と任じているが結局のところ俗物な破廉恥な卑劣漢で妻と妻の妹の財産を巻き上げ、弱者を迫害している。
ヴォリフの娘 キゼウェーテルの説教にやられている。
ヴォロビヨフ男爵 請願委員会有力者。
スコヴォロドニコフ 大審院議官。学者型の法律家。
イヴァン・セミョーノヴィチ・ベー 大審院議官。実践派の法律家。族長然とした風采の老人。生粋の自由主義者。
老将軍 要塞監獄の責任者。上からの命令に忠実なだけで決定的に良心に欠けた人間。コックリさん的なものに夢中になっている
老将軍の部下の弟である青年画家 老将軍と共にコックリさん的なことを行っている。
ニキーチン 大審院議長。
セレーニン 検事次長。ネフリュードフ公爵の大学時代の友人。かつて正直で誠実な青年であったが自分と世間に敗北した男

ボガトゥイリョフ 侍従武官。ネフリュードフ公爵の元同僚。親切で正直で一本気な自由主義者。
トポロフ 時の宰相ポベドノースツェフをモデルにした人物

「政治犯、社会主義者、革命家、囚人とその家族」
ヴェーラ・エフレーモブナ・ボゴドゥホフスカヤ(ヴェーロチカ) ネフリュードフ公爵が友人たちと一緒に行ったことのある片田舎の女教師。政治犯として収監されている。
 
リージャ・シュストーヴァ(リーダ、リードチカ) 不当の検挙によってペトロパヴロフスク要塞に投獄されている。
ザハーロフ リージャ・シュストーヴァ(リーダ)の従弟
シュストーヴァの母 ヴァシーリエフスコフ島五丁目に住んでいる(ワシリエフスキー島はロシア第二の都市サンクトペテルブルクのフィンランド湾に面した島で、市中心部からネヴァ川の橋を渡った便利な所で宮殿や政府機関が多く所在している)
コルニーロヴァ シュストーワの母の妹
ミーチン 政治犯

ペトロフ 憲兵

マリヤ・パーヴロヴナ・シチェチーニナ(マーシャ) 羊のような善良そうな、正直そうな栗色の目の女囚。ある将軍の令嬢だが、革命運動の党に入る。
ヴラジーミル・イヴァーノヴィッチ・シモンソン 政治犯。菜食主義者。カチューシャをプラトニックに愛す。一切を理性によって検討し決定し、決定したことを必ず実行する不撓不屈の漢。
ノヴォドヴォーロフ 有名な革命家。ネフリュードフ公爵はこの男に不快感を感じ精神的資質を評価していない。ノヴォドヴォーロフはナバートフ、クルイリツォフらとは革命思想において一致していない。大衆を軽蔑している。
アナトーリィ・ペトローヴィチ・クルイリツォフ 肺病やみの若い流刑囚。ネフリュードフ公爵と語り合う。
ペトロフ クルイリツォフと同じ監獄にいた有名な囚人。のちに要塞内で自殺。
ロジンスキイ ポーランド人の囚人
ロゾーフスキイ ユダヤ人の囚人。非常な音楽好きで上手に歌う。
オホーチン 前科何十犯の泥棒。剽軽もの。
フョードロフ 懲役囚。自分のひきいている無頼漢の一団とともに年取った官吏を殺して金を奪う。
カルマーノフ 懲役囚。移民流刑になった自分によく似た仲間を説き伏せて、名前の取り換えっこを承諾させ、懲役囚が移民流刑に送られていき、相手の男がその身代わりになって懲役に行くことになった。
マカール・ジェーフキン 年の頃30ばかりの中背の男。強盗殺人未遂で懲役。
ブゾフキン やせて背の高い、眼に打ち身の出来た、あごひげのまばらな囚人。小さい女の子のお父さん。

エミリヤ・ランツェヴァ ネフリュードフ公爵が一番好きな政治犯女囚の一人。囚人の一隊の世帯向きの方面のことを預かっている。
ナバートフ 農民出の政治犯。18歳で革命運動に参加。農民を教化し生産購買組合を作ったかどで逮捕。農民の啓発と団結の為に働く。
マルケル・コンドラーチェフ 農民出の政治犯。35歳から革命運動に参加。ノヴォドヴォーロフの思想に追随。マルクスを研究中。
グラーベッツ ノヴォドヴォーロフが恋している可愛い女。いまどきの女子大生で特に何も考えていないが軽率な真似をして流刑。
ペートリン 革命家。ネヴェーロフの消息を伝える覚書を残す。
ネヴェーロフ 政治犯。その死が同志たちに非常な衝撃を与える。
タラス 女囚フェドーシャ(フェーニチカ)の亭主

ぼうぼう頭の老人 ネフリュードフ公爵が渡し舟の上で会った独自の宗教思想と政治哲学を有する自由不羈の老人

地方長官(将軍) 生まれつき聡明で善良な人間だったが、大酒の習慣に堕するようになる。飲んでいない日中はそれなりの見識で法を遵守している。
将軍夫人 ニコライ一世の宮廷で女官をつとめたことのある貴婦人。フランス語が得意。
金鉱を持っている商人 百姓の息子だったが商業で成功した。欧州の自由主義的信念を保持しつつも、健全なロシア農民の台木にヨーロッパ文明を接ぎ木したニュータイプの教養人。
シベリヤの遠い街から来た知事 ネフリュードフ公爵がペテルブルグにいた時分から、いろいろ噂のやかましかった官庁の長官だった人。将軍夫人とピアノを連弾。
副官 精力的で、何事につけても好意を示そうとする、ひとのよさそうな男。
将軍の娘 気性のさっぱりした若夫人。
将軍の娘の夫 モスクワ大学卒の聡明な自由主義者。将軍の娘と恋愛結婚。
カーチャ 将軍の娘夫妻の二歳の女の子。
ヴァシューク 将軍の娘夫妻の丸々と肥えた男の子。

イギリスの旅行家 シベリヤの流刑囚と監獄を研究している。将軍邸の夕食の場でネフリュードフ公爵を識る。

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