〜北海道東神楽町、世にも不思議な大問題〜"税金を使う"公営花屋vs"税金を払う"民間花屋
私、北海道の真ん中あたりの旭川空港のある町「花のまち東神楽町」で花に携わるただのオッさんです。
1.わーい!
もうすぐ完成だよ複合施設!
我が町「東神楽町」では現在、50年100年後を見据えたという、役場庁舎を含む複合施設の建設が進められています。
役場庁舎の他、町立診療所、図書館、大ホール、郵便局、カフェに公営花屋などの収益施設が集約される片田舎の一大箱物施設となり、既に一部が共用開始されています。
この箱物建設、ご多聞に漏れず当初予算約40億円に収まる事なく7億円以上の大幅オーバーとなっており、その計画性にも疑問がもたれています。
郵便局やバスターミナルの移転は行政が言い出しっぺのようです。
で、もうすぐ完成です。
で、まだお話し中です。
で、今後は住民と考えます。
え? 50年100年後を見据えてたんじゃねぇの?
2.そう言えばどうなった?
フラワーガーデンと花の駅(公営花屋)
更に、その施設周りの植栽、一流ガーデナー設計のフラワーガーデン、公営花屋の整備などの予算の追加、その他関連事業などにも更に予算を割くコトとなります。
設計金額から除いた?
新たな財源を確保?
追って皆様に?
町ホームページで公開?
そんなの聞いてないよぉ〜
などと言っている知らない間に、業者さんが決まり、その維持管理を担う会計年度任用職員までもが募集されてます。
何だか順番が違うような…
情報公開する前にしれっと議会を通過?
クラファン集まってないけど…
取らぬ狸の皮算用ってヤツですね
どうするのでしょうか?
3.ちょっとしか税金使ってないから公営花屋は民業を圧迫しないんだもーん!
コレら多額の予算オーバーな複合施設整備なども大問題ではありますが、別の大きな問題がここにあります。
この複合施設に 「花のまち東神楽のシンボル」と称し、フラワーガーデンと公営花屋を連携し花苗等の販売を行うとの計画があります。
多額の公費による投資と維持管理が行われるのですから、実質的には大規模事業者となりますね。
町長は、この事業について「観光面で進める」と言っています。
また、その費用対効果については「花苗などを売る」との議会答弁をもしています。
驚いたことに、町内への経済的波及などではなく、必要以上のコストと人件費をかける現金販売の収益事業のことしか考えていないかの様です。
約一億円です。
公共事業お決まり、予算内でなんとか納めましょうなどという概念もないようです。
更に驚いたことに、
いくらからの税金を多額と呼ぶのかは分かりません。
では、少額であれば計画は杜撰で良いのでしょうか?
今年度同様の年間売上見込150万円の事業とのこと。
市場価格の1/2、1/3での現金販売に無料配布という事業です。
生産コストは市場価格の2倍、3倍の商品でもあります。
同様の事業しか行わないのであればわざわざ移設する必要はあるのでしょうか?
150万円の現金を得るのにどれほどの経費と人件費がかかるのでしょうか?
コスパ悪すぎじゃないですか?
採算性などは一切考慮されていませんね。
事業計画はコレ、収支の計画はせず採算性も考慮しない。
コレで民業は銀行融資や補助金などの資金を得られるのでしょうか?
どの口が"公正な競争秩序"などと言っとるんじゃ! 口もげるぞ!
"税金を払って"
リスクを負い自らの資金で民間が行っている全くの同様の事業を、
"税金を使って"
この様な杜撰な計画のもとで、何らのリスクを負わず、必要以上のコストと人件費をかけ、到底真似出来ない安値販売に無料配布をし僅かな現金を得ることをまさに民業圧迫と言うのではないのでしょうか?
「花のまち東神楽のシンボル」
「観光面で進める」
「費用対効果は花苗などの販売」
などと町議会で答弁してきた事業です。
取ってつけたあらゆる言葉に矛盾が生じている模様です。
我が町役場には、財政を含めた全体のまちづくりを担う「町づくり推進課」なるものがあります。
しかし、そこから切り離された専門部署である「花のまちづくり推進室」をわざわざ設けています。
わざわざ必要以上のコストや人件費をかけて生産した花を町に飾り、わざわざ必要以上のコストや人件費をかけて民業を圧迫する低価格での現金販売や無料配布。
一体この事業の本当の目的は何なのでしょうか?
本来の目的は多分「花のまちづくり」であろうと思われます。
日本中の自治体で様々行われている「花のまちづくり」
もっともっとスマートで効率的な参考となる手段が山ほどあると思いますが、選んだ手段がコレ。
とにかく視察大好きお役人さん、たんまり税金使って何度も視察に行って、一体何を見て来ているのでしょうか?
フツーに考えて、
必要以上のコスト、人件費や施設設備を税金の投入で補填しつつ市場価格よりも大幅に安く現金販売、果ては無料配布を行うことは、結果として町の民間事業者や新規参入を排除してしまうコトになるのではないでしょうか?
そして更に、採算度外視で必要以上のコストと人件費をかけた生産と現金販売事業を続けるコトで、その負担が町とその住民の首を絞めるコトとならないのでしょうか?
「認識」がない…
何かオツムの調子が悪いのでしょうか?
4.オッさんのつぶやき
我が町は、人気の東川町と美瑛町の間にある小さな町です。
宅地造成で人口が爆増し子供が増えたことと、旭川空港があることが自慢です。
旭川市へも近く地理的にも恵まれています。
お米も野菜も美味しいです。
ショッピングセンター的な大きなお店もできました。
しかし、少子高齢化は止められません。
若者は流出し、人口は減少傾向にあります。
平成の時代には、市街地の道路拡張により商店街は消えました。
令和になり、田んぼを貫いて旭川空港へ向かう新道が完成し更に市街地の交通量も減りました。
数十年の計画をもって完成した新道ですが、その沿道の振興など考えもしませんでした。
2月には町長選挙がありますが、3期連続無投票当選となる模様です。
全国的に無投票で首長や議会議員が決まってしまうコトが多いようです。
そこには選択すらありません。
他の自治体でも同様、大なり小なりの訳分からん問題があることとも思います。
こんな町の自主財源は平均的な約1/3、多くの国からのお金で成り立っています。
あ、ふるさと納税もありがとうございます。
巷で人気の「増税メガネさん」大活躍の理由がなんとなく分かる気がします。
その目的も曖昧であり、その計画も杜撰、多額の公費を使う認識もない、そんな"公営花屋"にお気に召さない民業は税金を払いつつも生活や財産の全てを奪われそうになっているのです。