禁止改定後のレガシーとモダン
ブルームバロウの発売から2週間を迎えた。禁止改定は新セット発売から2~5週間後に行われるはずなのでもうそろそろだと思われる。おそらく今回は禁止がされると思うので個人的な考えを書いてみる。
レガシー
まず資料として以下の相性表を見たい。こちらはmtgdecksの直近30日間のレガシーのマッチアップをまとめたものだ。
一番左の列にあるのが全体勝率だ。このうちマッチアップ数が上位10以上かつ勝率が55%を超えている以下の4デッキが現時点(8月18日)のtier1といえるだろう。
※Dimir ReScamimatorとDimir Evokeはどちらも青黒系ではあるが、前者はアトラクサなどの大型リアニギミックを採用している。(まぁ見てるとちょいちょい混ざっているが。)後者は名前にEvokeの文字があるが《悲嘆》を採用していない型も含まれる。
これらのデッキの勝率を見てみると以下の傾向が見えてくる。
禁止が出るとすれば、少なくとも圧倒的シェアの青黒から出ると思われる。特に《悲嘆》や《超能力蛙》はよく名前を上げられる存在だ。
そして先述した通り青黒デッキは大型リアニ搭載のDimir ReScamimatorとテンポ寄りのDimir Evokeに分かれている。もし《悲嘆》が禁止されればリアニのリスクが高くなりDimir ReScamimatorはかなりの弱体化になるだろうし、《超能力蛙》が禁止されればDimir Evokeはパワー不足で成立しなくなるかもしれない。
これらを踏まえてどちらを禁止すべきかと聞かれれば個人的には《悲嘆》かなぁと思う。もちろんカードパワー自体は《超能力蛙》の方が高いと思うし過去に禁止された簡単にアドを稼げる《敏捷なこそ泥、ラガバン》、《戦慄衆の秘儀術師》、《表現の反復》に倣って禁止、ということも考えられる。ただそれ以上に青黒を弱体化しすぎてもエルドラージやナドゥがその後釜に来るだけ、という展開が考えられてしまう。
それに《超能力蛙》が禁止にならない言い訳も一応ある。先ほど挙げた《敏捷なこそ泥、ラガバン》、《戦慄衆の秘儀術師》、《表現の反復》はいずれも赤のカードだ。ウィザーズは青赤が簡単にアドを稼いじゃダメ的なことを言っていた気がするので、青黒の《超能力蛙》はセーフ、という道が残されている。
《悲嘆》を失ってもテンポ系の青黒は残るので、エルドラージやナドゥには引き続きにらみを利かせることができるし、リアニに押さえつけられていたデスタクなどは息を吹き返してメタに多様性が生まれると思う。
モダン
同様にモダンも見ていきたい。現時点(8月18日)から直近30日間のモダンのマッチアップだ。
マッチアップ数が上位10以上かつ勝率が55%を超えているデッキは以下の2つ。
まず《有翼の叡智、ナドゥ》が禁止されるのは間違いないと思う。《有翼の叡智、ナドゥ》じゃなくて《手甲》が禁止される道もなくはないと思うが、コンボに時間がかかることもあり正直難しい気がする。
ただそんなことはみんな知っているので、ほかに禁止されうるカードはないのか、禁止後のメタゲームがどうなりそうなのか見てみようと思う。次のデッキはナドゥ以外に苦手なデッキが少ない次世代のトップメタ候補だ。
さて、これらのデッキで簡単に相関図を書くとこうなる。(アミュレットと特にランプはサンプル数が少ないので変動する可能性がある。)
ここに書かれていないTier2想定のデッキに対してはマルドゥエネルギーがおおむね有利、ジェスカイコントロールは無理なデッキがいくつかあり、ディミーアマークタイドは五分か有利なものが多い。
仮に追加で禁止が出るとすれば多分Tier2に圧をかけているマルドゥエネルギーから出ると思う。ただ《火の怒りのタイタン、フレージ》ではジェスカイも弱体化するし《オークの弓使い》だと《一つの指輪》への安全弁が外れてしまう。なので個人的に危ないと思うカードは《色めき立つ猛竜》だと思う。昔は《血編み髪のエルフ》が禁止だったわけだし。
まぁそもそも追加で禁止が出るとは限らないし、メタゲームに合わせてデッキも調整されるだろう。せっかく頻繁に禁止改定があるのだからゆっくり変化させていけばいいと思う。
次のメタでは青黒の似たデッキがモダンとレガシーでトップメタになる可能性が高い。
ローグキラーのアグロも、モダンはマルドゥエネルギー、レガシーはエルドラージとそろっている。
そしてトップメタに強いデッキとしてモダンではアミュレット、レガシーではペインターといった具合に存在しており、似た構造のメタゲームになるかもしれない。
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