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自伝小説 ままごとかあさん18  負のループ

恥ずかしい気持ちは

顔が受け止めてくれるのだそうだ。



小学校高学年くらいになると

ワタシの顔は膿のあるニキビで

びっしりと覆い尽くされた。


食欲が押さえられなくなり

毎日ポテトチップスを一袋食べ

夕飯に唐揚げを食べ

デザートにアイスを食べた。


油っこい食べ物ばかり

たくさん食べたので

頭皮や顔がベトベトになった。


身体中に湿疹も出た。


医者からは

食生活を改善するように言われたが

食べることを止められなかった。



そんなある日

突然お風呂に入れなくなった。


お風呂に入ろうと思うと

とてつもなく強い抵抗が

内側に湧き上がってくる。

入りたく無い!

という強い気持ちに負けてしまう。

入りたく無いという気持ちに

負けたワタシを

ワタシが責め始める。


負のループだった。



母も何日もお風呂に入らない人だったので

特にあれこれ言われなかった。



油でベトベトギトギトになった

顔と頭皮は

ぐちゃぐちゃで目もあてられなくなった。



鏡も絶対に見なかった。


たぶん

2週間ほどそのままだった。


さすかに見兼ねた母が

美容院に連れて行ってくれた。


悲惨な状態を見た美容師さんは

びっくりして

食生活を改善するように

母に言った。


何度も

シャンプーをしてくれて

髪の毛だけはキレイになった。


食卓には必ずサラダが出るようになった。


この不快な感情から抜け出したいと思った。

でも

ワタシには食べることしか出来ない。


ドロドロとした

負のループから

抜け出せなくなったいた。



つづく



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