交差点にて
宮崎オフィスは交差点近くにあるのですが、先日朝信号待ちをしていると、さっと現れた自転車に乗ったサラリーマン風の男性に声をかけられました。
「先輩じゃないですか!おはようございます」
5年ぶりだったろうか、そこにいたのは大学の後輩で、すこし髪に白いものも混じってきたりしていて、なんだかずいぶん歳月がたったように錯覚してしまいました。
もちろん通勤中だし、ほんの数秒に満たない出来事だったんですが、このオフィスの窓際から眺めるこの交差点、思い返すと前職の上司やらよく交流していた華道の先生やら、やたらと知人とすれ違うなぁと思います。
もちろん、宮崎の人口が少ないですから、確率的に十分起こりうる話なのでしょうけれど。でも、ふと思うと、向かいのビルに東京から出向で宮崎に来ている別の後輩がいたり、8年ぐらい顔も見ていなかった大学の同期がオフィスの裏手通りに念願の自分のお店(定食屋)を持つらしいとか、自分の人生がいろいろ交差しているということが、この交差点の近くにいて起きているのです。なんとも不思議で、面白いもんだなと思います。前職じゃこんなこと一回もなかったのに、ね。
Robert JohnsonのCross Road Bluesという曲は、交差点(クロスロード)でいろんな人が通り過ぎるのに誰も気づいてくれないぜ、という嘆きの歌ですが、なんとなく思ったのは、いろんな人生が交差する磁場みたいなものが米国の交差点でも昔からあって、歌の中の「可哀想なボブ」はそれをアテにして、そこにいたのかなぁ、と。
人の人生が交差するから交差点なのかもしれないな、と思った夕暮れでした。
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