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ヨクスルGIGを終えて


2023年2月11日。ヨクスルGIGが無事終わった。
どこから書くべきなのか分からないけど、当日のことを極力飾らずに記しておこうと思う。

床が床として機能してて良かった

朝7時起床。10時間くらい寝た。
午前。フライヤー切る。(実は6月にヨクスルGIG2が決定しているため)
スーパーマーケット「ナフコ」で買い物。出演者が我が家に泊まる可能性があるためビールを12本買っておく。
クッキング。平日用のサラダ材作り置き。
早めの昼飯。玄米、豆腐、納豆、ぬか漬け。
昼寝。
企画当日午前の精神ってものすごく特殊な状態だ。足元グラグラな気がして「床が床として機能してて良かった」と思ってしまう。

移動時間に待ち時間(晴れ)


少しギター弾くなどしてから今池に向かう。天気良くて救われる。
政府が「ぼちぼちマスク外していきましょう」と打ち出してるので、従順なおれは早速バス停でマスクを外してみる。
しかし先に並んでいた男性が「ち、近づくな!コ、コロナがうつる!死んでしまう!」と訴えてくる。これは「訴えるような目で見てくる」の比喩ではなく、本当に一言一句そのまま言葉にして言われた。ノーマスクに対してまだ恐怖感を抱いてる方が居るのは理解してるけど、もう少し言い方ってものがあるだろうよ。
お互い心地良く暮らしていきたいものだ。

バスで大曽根→今池。電車も好きだけど、バスのほうが「この街で暮らしている」って感じがして良い。
HUCK FINNへ。スタッフの皆様へ挨拶。一日よろしくお願いします。
引き続きの足元ぐらぐら感だったけど、やっほーの二人(しんたろうくん、たくみくん)が到着した時点で地面が固まってくる。小瀬くんもギター抱えてやってきて、ぐらぐら感消える。救われます。大阪からティッシュティッシュボーイも来る。車から降りてくるだけでカッコイイ四人組。

10年くらい前にHORSE&DEER、manchester school≡、HELLOWORKSの3バンドで東名阪を順番に企画した時期があって、名古屋場所では△として小瀬くん出てて、大阪場所では当時ロンリーとしてしんたろう君出てて。
そこから10年経って全員違う名義で共演するというドラマ。スーパーローカルミニドラマだけども、それでも感動的なことだったのだ。昔話してるのにみんな先に進んでる。よい。
東京からNAPALM DEATH IS DEADも到着、かと思いきやヒロタカントしか来ていない。なにやら別々に来て現地集合の様子。ウッチーさん栄で音源ディグってる様子ツイートしてたから安心してたのに、バッチリ遅刻してきてさすがスカムヒーローだった。

そんなこんな開場。徐々に人集まって来たタイミングで、何故か突然キョンシー(HORSE&DEERギター)が来る。はるばる横浜から。散々告知スルーしたくせしやがって。嬉しいとか驚くとかを超えた謎の感情が湧き出る。ありがたい。

始まってしまえばコッチのもんだ


開演。

・PLONQUOS
おれのソロ。新企画の1番手は自分でやりたいタイプ。企画のテーマ的なところも込めながらやる。そもそもが名古屋に引っ越してからスタートしたソロプロジェクトだったけど、これでファーストシーズン終わりみたいな心持ちにもなる。(6月も名古屋で企画組んでいるけども)
全てにありがとう。

・小瀬幸一郎
△の小瀬くんのソロ。
以前から「最近アコギ一本でやってる」とは聞いてたのだけど、実際にやってるのを見ることなく関係性一択で出演依頼。
偽善的でも偽悪的でもなく、楽観的でも悲観的でもない、そんな飾らないワードセンスで「おれたちの日常」を歌う姿を見て、彼が今池でやってる飲み屋「リバレスク」に何故人々が集まるのか、そして何故あの空間だけ時間の流れがズレているのかが分かった気がした。
「受け入れる」って言葉を最近彼がよく使うのだけど「誰でもウェルカムだぜ!」くらいの意味かと思ってた。でもどうやら「ありのままを受け入れる」ってことだったのかもしれない。
あと買ったばかりの後付けピックアップが頻繁に「ゴッ」って爆発音出すのが地味に良かった。ゴッ。


・やっほー
岡山と奈良から。
いつだって「ギリギリセーフ」から少し飛び出してしまう感じ。それが悪趣味な出禁自慢じゃなく「これをこうやってグワーっとやってくのが好きなんだっ!!」の結果なのが美しい。
まぁ結局シンバルスタンド壊して弁償していたけども。なんでドラム居ないのにシンバルスタンドが曲がるんだよ。やっぱりギリギリセーフから少し飛び出した。
と、ガッツ面アクション面にばかり目が行きがちだけど、よく聴くと曲がよく練られてるんだよな。これ普通にバンドで演奏してもカッコイイだろ、って思ったら、その編成も実在するらしい。見たい。

・SOCIAL PORKS
上の階のモニターでセッティング眺めてたら、内藤さんがドラムをフロアに降ろし始めてる。なんと急遽のフロアライブ!
爆発!!この一言!爆発的、ではなく完全な爆発!
いつ見ても最高だけど自分の企画で見るソーポーはまた別の最高!
思えば名古屋転居以降でライブ見たの、犬山の材木場、今池の魚屋の駐車場、そして今日のフロアライブと、一筋縄では行かない空間ばかり。
そういえば前半に書いた10年前の東名阪ライブ、名古屋場所でソーポー出てたのだ。あのとき20代だった我々世代がそれぞれ違う形で出演してて、大先輩が変わらない形で出てるってのも感慨深かった。

・DO NOT
四人がバラバラの方向へ走ってるのに、全体で見ると何故か前に向かってる、そんな印象。
「ストレンジパンク」なんて言うとアレコレとこねくり回した音像が浮かんでしまうけど「ストレンジパンクやろうぜ!」って言って作ってる感じはなくて、楽器隊の強烈な手癖とか4人の立ち姿とかの着地点として、結果ストレンジなパンクが出来上がってるように感じる。
これは余談だけど、ボーカルのタケシさんは企画の立ち上げのときから色々と相談に乗ってくれていて、とても心強かった。この場を借りて改めてお礼を述べたいです、ありがとうございました。

・ティッシュティッシュボーイ
大阪から!
種明かしするとこの企画は「近所でティッシュティッシュボーイ見たいな」から始まったものだったのだ。
ハルロヲとは何かと連絡を取り合ってて、manchester school≡解散、そしてティッシュティッシュボーイ結成のときも逐一連絡くれてさ。
サブスクに上がった音源も速攻で聞いて。安いbluetoothスピーカーから一曲目が流れて、ハルロヲの「うぅーうー♪」の瞬間にガッツポーズだった。一曲目で名盤と確信するあの感じ。
やってる音楽のジャンルって意味では徐々にハードコアから離れていってるのだけど、どうせ「これが自分なりのハードコアパンクだ!」くらいは余裕で思ってそう。本人は「そんなことないよぉ!」とか言って誤魔化すんだろうけどさ。
最高のライブバンド。音源に入ってない曲もガンガンやってる。そして四人が四人とも良い。四人がステージに立っているだけでゾクゾク来た。
本当に本当に輝いて見えた。最高。

・NAPALM DEATH IS DEAD
東京/静岡。
まぁ正直ティッシュティッシュボーイ見て感動して泣きそうになっちゃうのはあらかじめ予想出来てたのだ。だからね、トリにナパームを置いて、全部焼け野原にしてもらっちゃおうと。
自分のMCで言った「消滅」が奇しくもココで実現されるかのような、圧倒的な殺意!感動を返せ!
企画打つときほぼ毎回「ここでナパームぶちこむか!」ってアイデアは思い浮かぶのだけど、今回は最初の時点で「絶対ナパームじゃないな」と思ってた(そういう事情があったのです)
しかし徐々に集まって来る出演者の並びをじっくり見て、頭の中でタイムテーブル組んでたら結局「ここでナパームぶちこむか!」ってなった。
大正解だった。
余談だけど、転居以降に関東の友達が「名古屋遊び行くよー!」って言ってくれることがしばしばあって。しかしコロナのこともあってなかなか実現しない中、唯一実際に遊び来たのがベースボーカルのヒロタカントだったのだ。ど平日の夕方に大曽根の角打ちハシゴ(みのや→佐野屋)して。そんな思い出もありつつ、名古屋で共演出来たのも小さなドラマだった。

三十六進法の時計

終演!着地!やってよかった!

打ち上げは今池の定番「四川園」で中華。店の席確保や参加者の道案内など小瀬くんがほぼやってくれて助かりまくる。
集客の少なさと対照的な、異常な打ち上げ参加率の高さ。つまり良い企画ってことだったのだと思う。
「タバコ吸いに行こう」って店の外に出たのに、誰もタバコ吸わない瞬間があった。こういう細かい瞬間、あとあとまで覚えてるんだろうな。美しい瞬間がたくさん転がってて拾いきれない。絶対にコンプリート出来ないスタンプラリーのようだ。
やっほーの二人は我が家に泊まりくる予定だったので「24時くらいには帰ってシャワー浴びて寝よう」と言ってたのに誰かの「TOKUZO行くぞ!」の声で打ち上げ継続。二軒目。ペロペロンになってお開きのタイミングで「やぶ屋行くぞ!」の声で打ち上げ継続。三軒目。七輪でとんちゃん焼いて喰った記憶と大丸ラーメンを注文した記憶はあるが、目が覚めたら丼が空になっていた。スープだけ飲む。
明け方まで元気な内藤さん、タケシさん、五味くん。狂っている。でも嬉しかった。

29時くらいにタクシーでしんたろうくんとタクミくんと大曽根戻って、三人でシャワー浴びて即就寝。おれ普段この時間に起床しているのだけどな。
三時間だけ寝て朝ビール。白米、赤だし、卵焼き、納豆、リンゴを喰らわせて外出。大曽根の街もゆっくり紹介したかったけど、駅まで歩いただけになってしまう。仕方ない。
名駅まで共に行って解散。近鉄の改札、空間デザインが別れのシーンに寄せていってませんか。寂しくなるように出来ている。さようなら友達、また遊ぼう。
ウッチーさんに連絡したら大須の味仙でナパームと内藤さんで飲むとのことで合流。打ち上げ第4ラウンド。日曜日の正午くらいだけど、感覚は土曜の36時。
店内入ったら、SOCIAL PORKSのTシャツを着たウッチーさんとSOCIAL PORKSのTシャツを着たヒロタカント、そしてSOCIAL PORKS本人の内藤さん、そしておれのTシャツは・・・SOCIAL PORKS!打合せ無しの奇跡。どんなファンミーティングだよ一体。
退店してKONER GALLAERYにハードコアフライヤー原画展見に行く。おれは二回目。会場内外で連続で知人に遭遇する。パンクスの行動範囲よ。

その後は4人で大須で食べ歩き、栄まで歩いて解散。一人になった瞬間に疲れが噴出したけど、なんだろうこの多幸感は。

まだまだこれからだろ

終わった。
企画練り始めたのが春で、色々な事情が絡んで一時中止になりかけたけども、無事着地出来て良かった。
来てくれたお客さんも、みんなありがとう。一人一人名前をあげたいくらいだ。そしてまた新しい出会いとか繋がりが生まれたなら、それは素晴らしいことだと思う。
最終回みたいな感じもするけどここは単なるセーブ地点。転んだらここまで戻ってこよう。ヤマザキOKコンピューターが言ってたんだ。「移住はセーブポイントを増やす行為だ」って。素敵な言葉だからサンプリングしたよ。

また遊ぼう


二次会から三次会に移動のとき
皆さんの背中が輝いて見えて写真撮ったけどブレブレ
実際の視界もこれくらい霞んでた

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