サンタって親なんでしょ?
「サンタって親なんでしょ?」
先日、くいーんにーなちゃんからこんな言葉が発せられました……
街全体がクリスマスムード一色のこの季節に、なんという興ざめするようなことを言う?
どうやらクラスの男の子に言われたらしい。
けったいなことを言うやつがいるもんだとガッカリした。
「サンタはいるよ」
「ここにね!」
娘から指をさされた。
「こんなトナカイみたいなヤツがいるか!」
嫁さんがキッチンから会話に入ってくる。
「誰がトナカイだ! 誰がチョッパーだ!」
おいらはヒツジだ。とまくし立てる。
「トナカイとおり超して、もはや ブタ」
ケラケラケラと笑う、くいーんにーなちゃん。
そんな トナカイ < ブタ の数式が当てはまる 比較級 習っていない。
「誰がもはや、ブタだ! 誰が飛べないブタだ!」
オオカミになっちゃうぞ
いつもこんな感じでイジられています(笑)
この季節がいちばん好き。
クリスマスのカウントダウンが始まるころ。
世界中のみんなが、 誰か を想うとき、
奇跡が起こる 作戦 を練るとき。
心なしか街中の人たちが サンタクロース に見える。
大事に大事にしまっておいた動画がある。
娘がまだ2歳のころ。
はじめてサンタさんを想像した日。それは娘の はじめて がたくさん詰まっている。
はじめての手紙。
はじめての約束。
はじめてのお手伝い。
2分くらいの動画だが、嫁さんも僕も何かのときに見返して、日々のパワーに変えていた。それがなんと、嫁さんの指がすべって、デジタルのゴミ箱に……
「捨てちゃったんだよね~」
「えーっあんなに大切な…」
google 様がキャッチしてくれていた。
なんと! ありがたい。デジタルの闇に葬られるところだった。
娘はメルちゃんを我が子のように可愛がっていたので、メルちゃんにお家をプレゼントしたいとのことだった。
「サンタさんにお手紙書いたら?」
「サンタさんて誰?」
「世界中のこどもにプレゼントを配っている人」
「じゃあ、くれるの?」
「どうかなぁ…忙しく飛び回っているからね」
「欲しいー」
「その代わり、サンタさんから伝言たのまれているんだ。」
「何?」
「 ” 何がほしいかお手紙に書くこと ” と、” パパとママのお手伝いを一つだけすること ” 」
「うん、じゃあ、そうする!」
と、娘はサンタさんにせっせとお手紙を書きました。お手伝いは ” パパとママを笑顔にする ” と書いてありました。
プレゼントを車のトランクにずっと隠してあり、娘が寝たのを見計らって、僕は車からそーっと出して、テーブルの上に置いて夜勤へ出かける。
うぅ……休みたい…
朝仕事が終わり、車に乗り込む。 LINE からの通知を見つけてすぐに開いた。そこには、娘がはしゃいでいる動画が流れた。「よかったぁ」の声が聴けたとき、疲れが一気に吹っ飛んだ。
なによりも最高のプレゼントもらった。
反抗期になったら「この紋所が目に入らぬかー」と、この動画をお見舞いしてやろう。
これからたくさんの『 はじめて 』を経験するとき、パパとママはレールは敷かない。導きもしない。知らん顔かといえば、そうじゃない。
なるべくたくさんの選択肢は用意しよう。そして遠くから見守るよ。
道を決めるのは自分。
幸せか不幸か、決めるのも自分。
だめだったら、引き返したらいい。すでに自分が作った道があるから、引き返すのは楽だよ。
冷たいようだけど、これからもっとたくさんの選択をしなければならないから。娘の前に一人の人間だから。
一足早く、家族にケーキをプレゼント。
「どうしたの?」
嫁さんが目を丸くしてこっちを見てる。
「ありがとうをカタチにしたらこうなったよ」
「どうでもいいから、早くスプーン持ってきて!」
だって(笑)こわっ
「やっぱりパパじゃん!サンタは。あわてんぼうだなぁ」
ほっー ほっ ほっ。
ちづこさんの企画に参加させていただきました。
全ての人にサンタクロースがきますように。
メリークリスマス
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