周り道

「稼げる大学」
を国が掲げた。

経営を立て直す意だが、

なんだそのネーミング。

品位は?
恥ずかしくない?

みたいなことを
率直に思ってしまう。

学問へのリスペクトに
欠けると思われる
現政権らしい。

もちろん、
資金面で苦しんでいるのは
分かる。

20年後には
大学の数が半減すると
言われている。
殆どの私大は
消滅するだろう。

資金がなければ
研究費が工面できない。

経営意識をもって
という気持ちは
理解できる。

ただ、
稼ぐことを
全面に打ち出す大学って
どうなのだろう。

大学の教授と
たまに話す。

就活の世話に
かなりの時間を割くという。
学生とは、
そんな話しかしないとも。

え、、、

大学って何。

まぁ、
就活の意味さえ
全く知らずに
25歳を
迎えた自分も
どうかと思うが 笑

大学って
学問する場だろう、と。

就職ありき
企業ありき
経済ありき
資本主義ありき

からは、
何も新しいものは
生まれないのでは?
と思ってしまう。

文学部フランス文学科に
通った。ことになっている。

男女の出会い方の変遷とか
なぜキスは気持ちいいのかとか
フランス現代劇における演技論とか
パッサージュ建築がもたらしたものとか

なんか
そんなことばかり
5年かけて学んできた。

役に立ったか?

うん。
まわりまわって
役に立っている。

すぐに役に立つ知識は
すぐに役に立たなくなる。

あまり
すぐに
効能を求めないことだ。  

費用対効果に
縛られすぎないことが
学問には
必要な気がしている。

山口周が著作で

人生にランダムを
組み込むことの重要性を
説いていた。

就職先は
企業誌のページを
適当にめくって
開いたページのものに
決めるのが
一番いい、と。

周り道が
人生に企画されて、
それが
新しいものや発想を
生むと。

なるほどな、と
腑に落ちた。

周り道の数だけ
毎日は豊かになる。

んで、
朝の改札。
目を疑った。

あ、
こいつも
いいメッセージを
くれてる!



早速、
周り道を決めた。

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