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分子生物学のおすすめ本 (初級から上級まで)

さて、まず私の大学での専攻は「応用化学」でした。でも、小さい頃から興味があるのは「生物」でした。特に「ヒト」が大好きでした。もちろん、大学の授業では「化学」の授業ばかりで、「生物」の授業はありません。そんな中、自分はどうやって「生物」を学び、そして「生物」を専門にする大学教員になったのか?

答え:本屋に通って、生物の本をたくさん読んだ

研究室に入るまでは、とにかく独学でした。大学の帰り道に、ほぼ毎日本屋に通い、生物系で面白そうな本がないかを物色していました。もし今、自分が大学生で、本屋で手に取るなら・・・、という観点で、初級・中級・上級にわけて、ご紹介します。

①(初級)遺伝子とは何か? 現代生命科学の新たな謎

最初に手にとるなら、やはり安定のブルーバックスです。生物の世界は日進月歩なので、なるべく最新の本がいいです。今なら、本屋に行く必要もなく、Amazonで本を検索して、評価や口コミを見れるのもいいですね。それに、買ったらすぐにダウンロードできて、スマートフォンやPCで読めるのも魅力です(余談ですが、私は電子書籍派です。当時は紙しかなかったんですが)。

読み終わったら、この本に関連して、Amazonで勝手におすすめしてくれる本の中で、評判の良いものを数冊読んでみましょう。数冊読むと、生物で大事なキーワードがわかってきますし、同じような内容なら、スピードを上げて読むこともできます。

②(中級)アメリカ版 新・大学生物学の教科書 第1巻〜第3巻

さて、初級をクリアしたら少しレベルを上げてみましょう。アメリカの有名大学で使われている、生物の教科書の日本語版です。初級の本に比べて、体系立てて、生物が学べるようになっています。いきなりここから入ると、「生物って難しい・・・」と感じてしまう方もいるかもしれませんが、初級の本を数冊読んでいれば、無理なく入っていけるでしょう。ある意味、ここまで読みこなせば、充分と言える内容の本です。

中級でもうひとつ。大きめの本ですが、エッセンシャル細胞生物学もおすすめです。こちらも、ここまで読みこなせば十分と言える内容です。

③(上級)細胞の分子生物学 第6版

これぞ、上級の本です。20年前から変わりません。とにかく分厚いです。そして、重いです。でも、これがベストオブベストなんです。数年おきに改定版が英語で発売されて、少し遅れて日本語訳が出ます。やっぱり生物の真髄を学ぶなら、この本は必ず読まなくてはなりません。私の場合、通学中に持ち歩いて読みたかったので、章ごとに本をぶった切って(友達にびっくりされましたが)、軽くしてから読んでいました。でも、それだけ意味のある本です。

・・・いかがだったでしょうか。特に上級の本は、大学教授の部屋の本棚にもきっと置いてあると思いますよ。かっこいい人は英語版で読み込んでます。

最後に。生物にしろ、なんにしろ、新しく学ぶにあたって大事なことは、初心者向けの本から入って、ステップアップするように、中級・上級者向けの本に至ることです。いきなり上級者向けの本に手を出してはいけません。わからなすぎて、やる気がなくなります。まずは自分の理解できる範囲を少しずつ広げていき、それを何回か繰り返してキーワードを把握し、順番に難しさをあげていくことです。

さあ、本を読もう!

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