[ボカロ感想] そうだね、うん。。。
今の自分が曲をオススメするとどうしてもこういう曲が増えてしまう(最近失恋しました深くは語りません)のですが、
そうだね、うん。
という、少し切ない片想いの曲の感想を書いていきます。
思えばこれほど率直な歌詞の曲を今まで知らなかったような気がしますね。私はこの曲の作者でも何でもない、ただの一般人ですがぜひ聴いてって下さい。
歌詞↓
ニコニコではなんかすっごく絶賛されてました。やさいせいかつ
ただまぁ、あまり作品の内容の考察にふれた感想が探した限りなかったので、書かせてもらいます!
現代の価値観との比較
ボカロという性質上、ネットがない世代の恋愛を完全に表現しているとは言い難いですし、何かのアニメや創作物の元ネタを想起させるような歌詞でもないです。(私が浅学なだけでもしかしたらあるかもしれません、すみません)
現代(のマセた小中高生)にありがちな「恋愛偏差値(他人との比較)」「ネットの性知識で頭でっかち」「”推し”の存在によるリアルな恋愛の敬遠」などの価値観は当然ですが、この曲の歌詞からは全く感じられません。
ましてや編曲と違って”エロゲ特有の男心をくすぐる女の子像を表す歌詞”でも、”ボカロ特有の二次元のアイドルが三次元視聴者への邂逅を希求する歌詞”でもありません。
しかし歌詞自体には(憂いは見られるものの)全く毒がなく、そういった現代の俗物的な価値観を否定しにかからない所がもう…この曲の作者さんはきっと優しい心の持ち主なんだなと思わせてくれますます。。
話逸れちゃいました。
とにかく、ただただ「自分」と「君」しか出てこない物語。
恋愛としての進展も急展開も設定の暴力もあまりないです。もうこの時点で昨今のラブコメにありがちな構成の逆を行っている。
裏を返せば、昨今のラブコメがいかに設定の暴力が過ぎて急激な展開がなされているかを示していますよ。そしておそらくそれは純粋な恋のソレともかけ離れていて、限りなくフィクションです。
(ラブコメは正にそのフィクションが醍醐味なんだけどね( ̄▽ ̄;))
一聴して「まるで子どもみたいな恋愛観の歌詞」だと思いました。同時に、「多くの人が子ども時代に置いてきたものがこの曲につまってる」とも思いましたね。
特にグッときた歌詞
子ども時代の片思いなんてまだ多くの人が初恋!って段階です。皆多かれ少なかれどこか不器用です。
それなのに最後の歌詞で「次の季節も一緒に笑えますように…」を持ってきます。「今この気持ちのままずっと君を想う関係でいられたらいいな」と無邪気に思っているのです。いずれ別れの時が訪れるかもしれない。いつまでも子どものままではいられないのにも関わらず。
もしそう思うなら「時計の針がずっと止まればいいのに」みたいな、言い方悪いですが、手垢のついた表現だってできたはずです。
それなのに「次の季節も一緒に笑えますように…」「次の季節も一緒に歩けますように…」という、実現する可能性がないとは言い切れないワードを持ってきたんです。
一つ目からは「一緒に雑談したい」「共通の価値観を分かち合いたい」「ケンカせず、不自然に距離も置かない良好な関係でいたい」「平和だといいな」
二つ目からは「一緒にデートしたい」「お互い近い街に住みながら好きな時に会いたい」「健康だといいな」
みたいな主人公の思いを感じました。
この十文字ほどの歌詞で、なんとなく想像つくものから何十年も後のことまで想像させていくサラリとした重さ。もう文として美しいです。これ以上要約のしようがない。
そこだけやけに生々しくて、主人公がまるでこの想いがいつまでもは続かないと知ってか知らずかフラグを立てたかのような切なさをブワッと感じました。
終わり
ここまで書いてから終わりの言葉を書くのに一週間くらい経ってしまって、もう吹っ切れてしまいました…()
今はこんな曲の気分。
失恋をエネルギーにして書いてきた所があった(てかほぼソレ)ので、ちょっと書く気力が尽きてしまった感じです。。
でも、心がある程度年甲斐を覚えて成長してしまっている事だし、この曲みたいな恋はもう二度と訪れないんだと思うと、時間の大切さが嫌でも身に染みます。
まぁ誰も見ていないと思うけどここらで筆を置きたいと思います。
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