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人事評価「期中指導」のポイント-一番長い期間であり、差がつきやすい

 人事評価の全体の中で、目標を設定する、評価する、フィードバックを実施するところは、しっかりやっている企業多いのですが、「期中指導」がしっかりできていない企業はかなりあるのではないでしょうか。ここは、一番長い期間でありますので、じっくりと、しっかりと実施する必要があります。ここの実施度合いが、人事制度全体の中でも差がつきやすいところでもあります。

期中指導の目的

 期中指導は、部下と、期初に確認した期待・役割や、設定した目標などが順調に進捗しているかを確認することと、部下が、残りの期間も頑張って取り組めるように必要な働きかけ(支援)をすることが主な目的となります。

進捗確認

 部下の期待・役割や設定した目標が順調に進捗しているかを確認します。期初に確認した目標と比較し、進捗状況を評価します。この段階で進捗が順調であれば、部下の成果や貢献度を正しく評価するための重要な情報を得ることができます。

支援(フォローアップ)

 部下が残りの期間も頑張って取り組めるように、必要な働きかけや支援を実施します。部下の成果が期待に達していない場合や進捗に課題がある場合には、具体的なアドバイスや指導を行います。個別のニーズや課題に応じて、適切なサポートを提供し、部下のパフォーマンス向上に寄与します。

期中指導のポイント

期中指導では、特に以下のポイントがあります。

コミュニケーション

 部下とのコミュニケーションが重要です。進捗状況の確認や支援の提供を行うために、定期的かつオープンなコミュニケーションを確保しましょう。部下の意見や懸念を聞き、互いに「意見交換」をすることで、目標達成に向けた方向性を共有します。

目標の再確認

 部下と共に設定した目標を再確認しましょう。目標が明確であることは、部下がやる気を持ち、取り組む意欲を高めるために重要です。必要に応じて目標を修正し、具体的で実現可能なものにすることも大切です。

スキル開発と成長の促進

 部下のスキル開発、成長を促進するためのサポートを行います。部下が目標達成に向けて必要なスキルや知識を持っているかを評価し、不足している場合には、適切な研修やトレーニングの提案を行います。また、部下の強みやポテンシャルを把握し、それを活かすための機会を提供することも重要です。

モチベーションの維持

 部下のモチベーションを維持するための支援も行います。部下の成果を認め、適切なフィードバックや賞賛を提供することで、やる気と意欲を高めます。また、目標達成への進捗を可視化し、成果への達成感を感じられるような環境を整えることも重要です。

問題解決と課題克服

 部下が直面している問題や課題に対しても支援を行います。具体的な障害や困難を共有し、解決策やアイデアを共同で考えることで、部下のパフォーマンス向上に寄与します。また、必要なリソースやサポートを提供し、部下が課題を克服できるようにします。

目標へのコミットメントの確認

 部下が目標に対して十分なコミットメントを持っているかを確認します。部下が自身の目標に向かって熱心に取り組んでいる姿勢は、評価や成果に大きな影響を与えます。目標へのコミットメントを確認し、必要に応じて部下と共に目標に対する意識や意欲を再確認することが重要です。

フォローアップのスケジュール設定

 適切なフォローアップのスケジュール設定も重要です。進捗状況の確認や支援の実施を継続的に行うために、定期的なミーティングや面談の予定を立てましょう。このようなフォローアップのスケジュールは、部下との連携を強化し、目標達成に向けた取り組みを効果的に管理するために不可欠です。

レビューとフィードバックの提供

 部下の進捗状況や取り組みを総合的に評価し、適切なフィードバックを提供します。部下が成長し、目標達成に向けて進歩している点を認める一方で、改善が必要な箇所や課題を指摘し、具体的な改善策を提案します。フィードバックは具体的で建設的であるべきであり、部下が成長するための道標となるような内容を含めることが重要です。

 期中指導を通じて、部下の進捗状況を把握し、必要な支援を提供することで、目標達成に向けた効果的なマネジメントを行うことが必要となります。


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