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人間学の学び(『致知』および「木鶏クラブ」等)

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雑誌『致知』の読後感、木鶏(読書会)クラブ、関連書籍についてまとめています。
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#松下幸之助

人事と人間学ー『致知』からの学びがもたらす効果

 人間学を学ぶ雑誌『致知』。本当に素晴らしい雑誌です。また、読書会である「木鶏クラブ」にも参加し、学びを深めることができます。私も地元の木鶏クラブに参加し、多くの学びを得ています。  人間学は学校で教えてくれません。したがって、社会人になってから学ぶ方も多いです。人間学の学びがもたらす効果について、人事の立場から再度考察してみました。 自己啓発と内省の促進 職場でのリーダーシップ  自己啓発を通じて得られる自己理解は、リーダーとしての資質を高めることになるでしょう。リーダ

【書籍】経営の神様が拝んだ背中:松下幸之助と高橋荒太郎の物語ー平田雅彦氏が見る

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp223「7月6日:松下幸之助が拝んだ人(平田雅彦 松下電器産業元副社長)」を取り上げたいと思います。  松下電器産業(現パナソニック)の歴史の中で、労使関係が大きな転機を迎えた昭和30年代初頭の出来事と、その中心人物であった高橋荒太郎氏に関する詳細なエピソードです。戦後の一時期、松下では大手企業に見られるような労使紛争が起きていませんでした。しかし、昭和30年代に入ると、他社での激しい労使

【書籍】経営の現場力ー佐久間曻二氏による実践と学び

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp143「4月22日:君はそれ、自分で確かめたんか?(佐久間曻二 さん、WOWOW相談役)」を取り上げたいと思います。  佐久間曻二氏が松下幸之助氏の指示で、あるミシン会社の貸借対照表を調査したエピソードを語っています。調査の結果、ミシン会社が予約販売制度を採用していたことが明らかになりました。佐久間氏がこの制度について報告した際、松下氏は「自分で確かめたか」と問い、実際に現場を見て自分の目