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日系企業が力を借りるべき中東欧の世界最高峰エンジニア

世界のハイテク市場では、シリコンバレー、深センなど米中経済の鬩ぎ合いなどからメディアでもよくフォーカスされていますが、マーケットはその都市内だけでエコシステム化・かなり成熟した状態にあり、外部からの新規参入は彼らにもメリットがなく、力を借りることさえ非常に困難です。

しかし、このハイテク分野の世界において、それをも凌ぐ逸材を秘め、外部リージョンに対してオープンで、かつグローバルでエコシステムを構築しているリージョンが存在します。それが、ウクライナ、エストニアをはじめとする中央・東ヨーロッパのテクノロジー企業群です。

中東欧ハイテク企業が強烈に優れている秘密

ビジネスからの期待値を裏切るスピードと品質でテクノロジーを提供することに命がけで取り組んできた経験から、彼らの持つ驚異的な能力がどれだけ企業の成長に貢献するかは次の理由から一目瞭然(いや、劇的に作用すると言っても過言では無い)。私も、現在彼らに学び、協力を仰いでいる最大の理由となっています。

・最新技術に精通した驚異的なソフトウェア・ハードウェア開発力
・卓越したデザイン・品質・スピードを持つシステムが超短期間で完成・提供できるデリバリ能力
・これらを実現する源泉となる「アカデミックに裏付けられた専門領域x技術・知識レベルで厳格に評価される能力主義構造」のスタッフィングと組織
・テクノロジに対する教育環境の充実(ハイテク企業による教育支援含め)
・90%のエンジニアが英語でのコミュニケーションに問題ない点。

企業成長を、現実的に時間とお金の軸で捉え判断することができる人にとって、このレベルと対等にやれる国内ベンダーを見つける事はほとんど不可能に近いということが解ると思います。

彼らが優れた存在である事を裏付ける事実

これを裏付ける理由として、GoogleやAmazonなどGAFAのみならず世界の名だたる企業が優秀なエンジニアや企業を求めてやってきています。またテクノロジ企業のR&D開発拠点がどんどん誘致されていることが、何よりもの裏付けでもあります。
一方で、これらの国が、従来の産業や観光業などではなく、テクノロジサービスによる貿易・外貨獲得高が、既に国家GDPを支える主要一大産業となっており、また年率25%の売上成長を見せていることから、国家レベルで見ても、次世代モデルへの転換を成功させていると言っても過言では無いと感じています。

日系企業が彼らのチカラを借り、学び得られるパワー

彼らには現在の日系企業が抱えるテクノロジ推進の課題を解決するノウハウがあり、それらをフル活用する事で大きな成功と成長をしていることから、私たちは一度彼らから学ぶ事を通じて、今後のテクノロジを活用した企業成長やソリューション開発を飛躍的に改善できるのではないか?と考えています。例えば、次のような目的や課題解決には向いていると思います。

・次世代エンジニアをグローバルレベルの視野とスキルを身につけさせたい
・最新の技術を取り入れ、システム品質やセキュリティを強化したい
・超大なトランズアクションに耐えられるDBやシステムアーキテクチャの構築
・サービスを世界マーケットに販売することを視野にエンジニアリング体制を構築したい
・国内SIの開発スピードやコスト、品質に満足ができない

優れたエンジニアをチームメンバーにするススメ

テクノロジはもはや世界の一大産業となりました。ITの活用なくして躍進はもはや得られないと言えます。もし、読者の方が、日本のマーケットだけに関心があったり、今のアセット以外に興味がなければ、的外れな話にはなりますが、より良いものを作れるようになりたい、グローバルでやって行きたい、ビジネスの成長や創造的活動を促す事に取り組みたいと感じられる方にとっては、彼らと一緒に仕事してみることが大きな学びになることは請け合いです。

あとがき

世界中の企業を顧客として、クローバルにテクノロジーエコシステムを構築しようとしいる彼らが、5年後、10年後、世界の中でどのような地位を占めてくるのか、新たな世界的ユニコーンの登場や、世界のテクノロジ・サプライチェーン基板を担っている姿など、どのように進展していくのかを大変興味深く楽しみに見ています。また、それと同時に、この停滞感満載の日本においても、彼らから学び、先に抜きに出ていく企業も出てくるでしょう。私もその中の一人でいたいと思います。最後に、今回、全体的に何故このマーケットに注目しているかを書かせていただきましたが、今後それぞれの内容について、かなり具体的に踏み込んだ内容を書いていきたいと思っていますが、もしスグ具体的に知りたいとかあれば、ご連絡いただければ、お話しさせていただきます。


<著者について>

以前、前職のユーザー企業在籍当時ではウクライナ等のエンジニアを活用し最新技術を活用したサービス提供や、高品質なシステムをリーズナブルに提供するオフィショア企業のCOOをやっておりました。今は自身の会社「株式会社オリエント」で、エストニアからブルガリア、ジョージア等までの広範囲の中央・東ヨーロッパ企業と提携し、国内企業が持つ様々なテクノロジ課題(高度開発人材の調達、コスト、品質など)やアンメットニーズ(5G上のテクノロジー、サイバー、先端技術)の解決を支援しています。また、2020年初頭に発足した、CeeDSA(中央東欧デジタルサービス協会、本拠地:ワルシャワ)のアドバイザリーボードの任命を受け、中央東欧企業の日本進出支援や日本企業のテクノロジ競争力の獲得支援を行っております。


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