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生わかめってしゃぶしゃぶ?

 宮城県塩釜市浦戸寒風沢の外川屋の女将栄子さんから送っていただいた新わかめ。外川屋館主の外川晴信さんが丹精込めて育てた新わかめをしゃぶしゃぶでいただいた。
 毎年、1,2月に仲間と民宿外川屋に泊まり、島内の方々と旧交を温めながら、酌み交わす酒と肴、魚介料理、とりわけ自慢の新わかめのしゃぶしゃぶは訪れる私たちの最大の目的であった。
 飴色にも近い透き通った新わかめを箸でつかみ、魚だし、牡蠣だしの平鍋にゆーくりと「の」の字を描く。わずか0.87秒で色は変わる。今度はきれいな真緑の輝く姿にグラデーションを描きながら変わりつつある瞬間というか、刹那をポン酢で食べる。シャキシャキという触感は葉わかめ、コリコリはべっこう色の茎の部分。口内と鼻の奥に届く、美味芳香。
 バケツ一杯だっていける!出汁はあごだしだ。合わせ出汁でうまみ倍増。
 すっと、ポン酢しょうゆか酢醤油に、わかめの膝だけを漬け、口に滑り込ませる。至福である。今度はべっ甲いろの茎を入れてみる。今度は2.0秒間出汁にくぐらせ、歯で噛み切る。食感こりこり、わかめの旨味が口いっぱいに広がる。
 この驚きを味わう旬は今である。ただし、注意がある。箸は割り箸を使うことだ。塗り箸は滑るのである。滑るのは、この時期まずい。スキー場はいいけど・・・・。 

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