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ピッチングデザイン お股ニキ を読んだ

僕は「セイバーメトリクスの落とし穴」を読んで、こんな一般人がいるのかと衝撃を受けた。

お股ニキとは、どんな人物なのか気になり、住まいのある藤沢から足立まで片道2時間弱かけて、本書にも登場する内田さんとのコラボ指導を見学させていただいた。

それが「セイバーメトリクスの落とし穴」を読んで3週間後の出来事だ。
著者にお会いし、立ち話までさせてもらったことはものすごく貴重な体験だった。

そこは、初めて体験する不思議な空間だった。投げたボールがミットに響いては、話し込む。音が響いては話し込む。野球というよりアトリエにこもって美術品を制作しているよな雰囲気を感じた。

僕には息子がいて、幸せなことに少年野球をやっている。一緒に野球が出来る関係だ。
僕は高校野球をやっていたが、誇れる技術があった訳ではないし、選手としては中途半端に終わってしまったように思う。

決して過去の自分を否定している訳ではないが、野球をやっていたことで固定観念があったり、経験値があることがプラスにもマイナスにも働くと思っている。

なるべく、このマイナスの要素(余計な観念)を取り除いていきたいと考えている。
そういった意味で、お股さんの観点はとても参考になる。

僕は、僕を含めたこの中途半端な野球経験者が多いと思っていて、少年野球の指導においても弊害を生んでいるのではないかと危惧している。

この本の書評は読み手の各々に任せるとして、一つだけ引用させてもらうと、
最終章に書かれている下記文書はとても印象深い。

「野球にはトレンドや流行り廃り、イタチごっこや駆け引きの要素はありながらも、結局、昔の人がいっていることの多くは正しい。ズルや裏技はない。王道、普遍的な価値を目指し、システム化し、アドリブや感性、引き出しを増やせばいい。」

あくまで、僕の勝手な想像だが、お股さんも人だし野球が大好きだから、もっと感情的に表現したいことはたくさんあるのだと思う。

しかし客観的に、そしてなるべくわかりやすく構成されており、
一般人ではあるが野球好きとしてのプロ意識を感じる本だ。

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