トーヤは且つて自他ともに認める「男尊女卑」主義者だった。
当時、こう付き合ってた彼女へ言い放ってた。

お前はいつも笑っておけばいいんだよ!
どんなにブスでも女は笑顔が一番可愛いんだから!

女性の笑顔が最も可愛く美しいとは今でも思ってる。
ただ、「笑っておけばいい」という言葉は単なるエゴでしかない。
女性の辛く悲しく険しい顔を見る事が嫌なんだ。
”俺が”そんな表情を見ると”俺の”気分が悪くなるんだ。
だから、いつもいつも365日24時間笑っておけ、と。
俺の機嫌をよくするためにお前が笑うのは義務である、と。

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そんな若気の至りから幾数年、その彼女とは別の女性と結婚し子供が生まれ、そして離婚もした。
そんな男尊女卑の逸話などとうに忘れ20年ほど経ったある日、以下の動画を見た。

有料会員でしか見れないので、この番組の要約というかトーヤ解釈を如何に記す。

子育てにおいて、子供の発育・教育で重要なのは母親の役割である。
そして、その役割の内でも最も重要なのは母親の笑顔である。
母親の笑顔を十分に見てきた子供たちは豊かに育つ。
その母親の笑顔を作るのはいったい誰か?
それこそが父親である。
子どもを思う父親がまずやるべきことは、子供へのアプローチではなく母親の笑顔を如何に作る事である。
それがひいては子供の為になるのである。

この動画を見た後、トーヤの中の天地がひっくり返った。
この話自体は家庭内での父親の役割を説くものであったが、かつての「男尊女卑」がいかに”自分自身の為になっていないか”を痛切に感じた瞬間でもあった。

「俺の機嫌を取る為にお前は笑え」
ではなく
「俺の機嫌を取る為に、”俺が”笑い、”俺が”お前を笑わせる」
でなくてはいけないんだ、と。

まぁね、お笑いの世界では笑わせるために自分が笑う事を
「誘い笑い」
といって、若干卑怯なテクニックなんだけども、最近のまっちゃんとか誘い笑いだらけだしね、笑ってくれさえすれば卑怯もへったくれもない訳ですよ。
ちんこ出すだけで笑ってくれるなら2本でも3本でもちんこ出すっちゅう話ですよ。

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そんなこんなで、今朝うちの娘がこけた。
坂道でマジ転びしたらしい。
学校から電話があった。
流石のトーヤも2割くらい心配してしまった。
保健室に迎えに行き、生きてる事を確認したらやっぱり笑ってしまった。
両手両足擦りむいて、眼鏡にもヒビが入ってた。
見れば見る程笑ってしまった。
つられて娘も笑った。
隣に居た別の生徒と保健室の先生はそんな親子を怪訝な目で見てはいたが…
病院に行く途中、派手にやったねぇと言うと
「小学生ぶりだわ♪
まぁ、長い人生こんな事あるよね♪」
と。
そうそう、お父さんも2年前酔って顔面から行ったからね♪

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「この傷口の汁みたいなのって血小板なんかね?」
うーん、そんな気もするけどちょっとお父さん分からんわ。
今日家に帰ったら、らはたらく細胞でも見ようかね。
そしたらなんか分かるかもだし分からんかもだね。
(はたらく細胞に出てくる血小板の「うしろまえちゃん」可愛い♪)

画像2

足を引きずりながらレントゲン室に入っていく娘は、痛そうながらもどことなく楽しそうでもあった。
(気のせいかも知れんけど)

痛みや妬みや苦しみ、悲しみって、ちょっと角度を変えると結構笑えたりするもんですよ♪

はい、結局今日も平和です♪

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