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会義や商談で役立つ質問力という武器

大勢の前のプレゼンや、1対1のミーティングの場など相手に何かを動いてもらいたい考えてもらいたい、決断をしてもらいたい時は質問をすることが有効な武器となります。

伝えたいことがある場合、饒舌になればなるほど資料が多ければ多いほど聴衆は心ここにあらずということになることが多くなります。特に長いプレゼンテーションの際はその様に感じます。

テレビの討論番組をみていても自分の主張だけを延々にする人がいます。同じ様に会義の席上や1対1の情報交換の場でも、相手のことを考えず自分の話しかしない人もいます。

商談や会義、学会での発表などでは、伝える側があるなら必ず受け手がいます。必然的に伝える側が一方的になりがちです。伝える側と聴衆という立ち位置がわかれることになります。この場合、よほど話が上手い人や興味のある話をする場合でない限りは聴衆側の集中力が持つのは10分も持たないでしょう。

そこで、必要なことは「質問」という武器を使って聴き手を巻き込んでいく方法です。これは1対1でも1対多数でも同じことになります。

質問が必要な理由とメリットは以下の通りです。

1、受け身から能動に相手を変える
何かを受け身で行う場合と能動的に行う場合では結果は変わります。自分ごとにしてもらったり緊張感を持たせること、記憶の定着も図ることができます。

2、時間の経過を早く感じさせることができる
能動的に参加してもらうことで時間の経過が早く感じます。結果、つまらなかったという反応よりも、楽しかった為になったという反応を得られやすくなります。

3、自分ごとになる
質問をされて答える、また質問をされて答えるということを繰り返すことにより、自分の頭で考えることになります。脳が働きはじめて自ずと自分ごととして考える様になります。

4、相手の関心のありかニーズが引き出せる
質問に対する回答の内容や答え方、態度ふるまいで相手がどんなことに関心があるのかを知ることができます。それによって説明の方向性を変えることが可能です。営業のプレゼンの場合はマーケティングしながら相手に合わせて説明を変える後出しじゃんけんの状態ですすめることができるのです。

5、相手が本当の課題、本質に気が付く
質問に対する回答を通じて、自分の考えをまとめて声に出すことにより(時には書くことにより)自分で本質に気が付くことが可能です。結果は同じでも自分で気がついたことと相手から言われたことでは理解度や感じ方は変わります。本質に気がついて行動を促すには、自分で考えるという行動が効果的です。

6、相手の自己重要感を満たす
質問をされることは、「あなたに関心があります」という隠れたメッセージでもあります。相手の自己重要感を満たすことになります。


よく聞き上手が
 自分のことばかり話す人は、 自分のことだけしか考えない。長年コロンビア大学の総長をつとめたニコラス・バトラー博士は、それについて、こういっている――
「 自分のことだけしか考えない人 は、教養のない人 である。たとえ、どれほど教育を受けても、教養が 身につかない人である」。
話し上手になりたければ、聞き上手になることだ。興味を持たせるためには、まず、こちらが興味を持たねばならない。
相手が喜んで答えるような 問をすることだ。相手自身のことや、得意にしていることを話させるように仕むけるのだ。


デール・カーネギー 著  人を動かす
 聞き手にまわる より


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では、どんな質問をすればいいでしょうか?よく使う質問フレーズの例を紹介します。内容によってはマルチに使えます。



✅ あなたはどう思いますか?

✅ このテーマ(課題)がもしクリアできないとしたらどうなりますか?

✅ これは優先度重要度の高さではどうでしょうか?

✅ これは主にどなたの問題になりますか
✅ 他にどんな人がいればいいですか?
✅ もし懸念事項があるとしたら何でしょうか?
✅ その懸念事項はどんな痛みがありますか
✅ これはあなたにとってベストですか?
✅ 正しい決断をするにはどうしますか?
✅ ひとつだけに絞るとしたらどうしますか?
✅ それを、詳しく話していただけますか?
✅ それで、どうされましたか?
✅ いつやるのでしょうか?
✅ ライバルが地団駄踏んで悔しがるとしたら何ですか?
✅ 最も大切な顧客とはどんな顧客ですか
✅ 最も大切な顧客とのエピソードを教えてください
✅ 最も大切な顧客とはどの様にして知り合いましたか
✅ あまり好ましくない顧客はどんな方ですか
✅ どんなクレームが多いですか
✅ かかっている無駄なコストは何でしょうか

✅ 今、一番楽しいことは何ですか?
✅ 将来の楽しみはなんでしょうか?
✅ もし、仕事をやめていいなら何をしますか?

質問に対して回答しているときは全身全霊で話をきき、相槌や同意など傾聴の姿勢を作ります。相手がフル回転で考えていることになりますし、行動を促すことが容易になります。

自分で考えたということ、考えたことを聞いてくれた認めてくれたということが次につながることになるのです。

相手に何か行動を促したい場合はいい質問をすることで、それが可能となります。是非試してみてください。

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