英語の語幹 ”-ness”と”-ess”
共通の意味を持つ英語の語幹には、様々なものがあります。今日紹介するのは、綴りは似ているけど意味が違う語幹のnessとessです。
nessは、状態や性質などを表わす抽象名詞にくっ付く語幹です。よく目にする単語には business(ビジネス)などがあります。これはもちろん、busy(忙しい)+ness(状態)からできた単語です。その他にも、darkness (暗さ)、fitness (健康)、happiness (幸福)、illness/sickness (病気)、sharpness (鋭さ)などがあります。これらの単語は、nessの前の単語の意味がわかれば意味が想像できる言葉です。
essは、男性を表わす単語を”女性化”するときに使われます。比較的なじみがあるのは以下の単語です。
prince プリンス/王子 ⇒ princess プリンセス/王女
steward 執事/給仕係 ⇒ stewardess スチュワーデス/客室乗務員
waiter ウェイター ⇒ waitress ウェイトレス(女性の接客係)
その他には、actress: 女優、authoress: 女流作家、goddess: 女神、hostess: 女主人などがあります。ちょっと感動したのはlioness (メスライオン)です。その昔、女子プロレスブームだった頃、クラッシュ・ギャルズと言う女子タッグチームがありました。そのメンバーには、ライオネス飛鳥さんと言うボーイッシュなレスラーがいました。そのときは”ライオネス”の意味を特に気にとめていませんでしたが、まさか”メスライオン”と言う意味だったとはビックリです。
ただし、最近は男性や女性を区別する単語の使用は少なくなりつつあります。例えば、スチュワーデスはキャビンアテンダント(CA)と言い換えられています。また、女性の場合でもアクトレスではなくアクター(俳優)や、ヒロインの代りにhero(ヒーロー)を使ったりもします。
学術関連で言えば、学会などの司会を担当する議長(chairman)の代りに、chairpersonという単語が使われます。その他にも、○○manと言う単語は○○personに置き換わっています。