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流体流動電磁法

 たまには、ゴリゴリの物理探査の記事を書こうと思います。

 流体流動電磁法は、私と共同研究者の田中俊昭博士が考案した、全く新しいコンセプトの物理探査法です。物理探査は、地下資源のような動かないものを探す方法ですが、流体流動電磁法では地熱流体、石油・天然ガス、地下水などの地下の資源流体に着目したモニタリング探査法です。下の図は、地熱流体の生産と還元の様子を示したものですが、地熱流体が流動すれば、それに伴って流動電流が生じます。また、その流動電流によって二次的な磁場も発生します。この電流による地表面での電位差と、二次的に発生した磁場を測定することで、地下の資源流体の動的挙動が推定できます。

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 現在は、タイトル図にあるような”多点同時観測のための測定装置”の開発を目指して研究中です。電場2成分と磁場3成分を測定できる試作機は出来ましたが、まだテスト段階で本格的な調査は出来ていません。今後は、試作機の改良を行なって、実際の地熱フィールドなどで試験調査を行なう予定です。

 この流体流動電磁法の特許は取得済みで、私と田中先生で共有しています。特許のタイトルは”地下流体観測装置及び測定方法”で、特許番号は第5453611号です。 流体流動電磁法に興味のある方は、ご連絡ください。

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